米Googleは4月3日 (現地時間)、新型コロナウイルス (COVID-19)の感染が世界で広がっていることに対応し、ロケーション履歴のデータから人の増減の変化をまとめた「COVID-19 Community Mobility Reports (COVID-19コミュニティーモビリティーレポート)」の提供を開始した。「3つの密の回避」や「ソーシャルディスタンス」の状況を確認できる最新情報の提供を通じて、感染拡大の抑制に取り組む自治体や公衆衛生当局、感染症対策を担う専門家の分析や意思決定をサポートする。

レポートは、「娯楽関連施設」「食料品店やドラッグストア」「公園」「公共交通機関」「職場」「住宅」の6つのカテゴリで、人の増減率と過去数週間の変化 (時系列のグラフ)を示している。増減のベースラインは2020年1月3日から2月6日までの5週間の中央値。対象は、日本を含む131カ国。分析・判断に役立てられる情報になるように、国別に加えて可能な範囲で地域ごと (日本は都道府県単位)の情報を載せている。

4月1日アップデートの最新レポート (3月29日のデータ)における日本の増減状況は以下の通り。

  • 娯楽関連施設:26%減
  • 食料品店やドラッグストア:7%減
  • 公園:25%減
  • 公共交通機関:41%減
  • 職場:9%減
  • 住宅:7%増

グラフからは、外出自粛、在宅勤務の推奨、欧米のいくつかの国や都市で発令されている自宅待機令といった対策が人の動きに与えた変化を読み取れる。例えば、米カリフォルニア州の「職場」が39%減、シンガポールの「職場」が15%減であるのに比べると日本は職場を訪れる人が減っていないが、感染者の増加で対策強化が進められている東京の「職場」は27%減だ。

  • 東京の人の動きの増減 (3月29日時点)

    東京の人の動きの増減 (3月29日のデータでアップデートされた4月1日版のCOVID-19コミュニティーモビリティーレポート)

COVID-19コミュニティーモビリティーレポートは新型コロナウイルス対策支援として早期リリースしたもので、今後レポートを評価・検証しながら継続的にアップデートし、対象地域を拡大していく。新型コロナウイルスの感染が収まるまでの特例的なデータ公表だが、プライバシー保護優先という点では他のGoogle製品と変わらない。データはロケーション履歴の設定を有効にしたユーザーのみ (デフォルトでは無効)から収集、個人が特定されないように差分プライバシーなどを用いて匿名化したデータセットからレポートを作成している。