日立システムズは3月24日、部品製造業や組み立て加工業を中心とする中小規模の製造業向けに製造工程において必要な工程進捗管理や図番管理、備品管理などを支援するクラウドサービス「FutureStage 製造業向けクラウドサービス Light on kintone」の販売を開始した。なお、新サービスは日立システムズが製造業向けに提供している基幹業務システム「FutureStage」で蓄積した業務ノウハウと、サイボウズが提供しているビジネスアプリケーション開発を支援するクラウドサービス「kintone(キントーン)」を活用して開発した。価格は年額120万円(5ユーザー)~。

  • 画面サンプル(作業指示・工程進捗管理アプリケーション)

    画面サンプル(作業指示・工程進捗管理アプリケーション)

日立システムズが蓄積したノウハウを基に、工程進捗管理や品質管理、出荷実績管理、在庫管理など、製造工程を管理する上で必要な14の管理機能をテンプレートとしてアプリケーションに組み込み、サイボウズのkintoneを活用したクラウド型サービス。

新サービスは、タブレット端末やスマートフォンでも操作しやすい画面設計により、作業者は製造ラインで作業をしながらでも、簡単に進捗状況を登録することが可能。登録した内容はクラウドに蓄積されるため、管理者や他の作業者とリアルタイムでの情報共有を実現するという。

また、システムの監視やバックアップなどの障害対策、不正アクセス防止などのセキュリティ対策についても標準サービスとして提供しているため、安心してシステムを利用できるほか、kintoneが提供している日報管理や出張申請など約1000個のアプリケーションを無償で利用することを可能としている。

これらにより、中小規模の製造業は製造に必要な機能を網羅したシステムを安価に導入でき、情報の一元化を図ることで、製造におけるリードタイムの短縮やコスト削減を実現することに加え、専門の情報システム担当者が不在の場合でもシステムの運用管理負荷をかけずに、手軽に業務のシステム化を図ることができ、業務効率や品質の向上ならびにITコストの低減が図れるとしている。

今後、日立システムズは新サービスの管理機能テンプレートを拡充していくと同時に、中小規模の製造業向けに幅広く拡販し、2020年度末までに累計100社への販売を目指す。