電通は7日、テレビ番組・CMの情報に接触したと推定される人々に対し、視聴後最速30分でスマートフォンに視聴した情報に関連したデジタル広告を配信させる技術を開発し、「Celer STADIA(セラ・スタジア)」として提供開始したことを発表した。

  • 「Celer STADIA」のしくみ

    「Celer STADIA」のしくみ

提供を開始した「Celer STADIA」では、オフラインとオンラインの統合マーケティング基盤「STADIA」において、高頻度で収集した視聴データを高速分散解析する「Celerエンジン」により、実際に視聴した人(推定)に最速30分後にデジタル広告の配信することが可能だという。

これにより視聴者は、テレビ番組やCMで目にした特定の商品や店舗の情報に関心が高い状態のまま検索なしで再び触れることになり、広告主はより高い広告効果を期待できるということだ。なお、現時点で連動できる広告プラットフォームはTwitter、Facebook、Criteo DSPとなっている。

なお、Celerエンジンは、電通が開発したテレビとスマートフォンのクロスデバイスの情報紐付け技術を用いてデジタル広告の出稿可能規模を拡張し、電通が開発した高速分散解析の仕組みと広告プラットフォームが保有するリアルタイム配信基盤とを連携させることで実現したという。

同社が2018年5月に提供を開始した広告入札・配信管理システム「STADIA Live」は、放送直後を狙い広くリーチさせることが可能な一方、「Celer STADIA」は、実際に放送内容を視聴した「人」を推定することで、個別にターゲティングして配信できる点が異なるとしている。