Microsoftは2018年7月12日(以下すべて米国時間)、米国ラスベガスを舞台に2018年7月15日から5日間開催する「Microsoft Inspire 2018」で発表する内容の一部を公式ブログで明らかにした。注目すべき内容は以下の4つ。

 1つめは無償版Microsoft Teamsの発表。これまでOffice 365 Business EssentialsやBusiness Premiumといった有償エディション向けコミュニケーションツールだったMicrosoft Teamsだが、世界40カ国を対象に無償版が本日から利用可能だ。無償版Microsoft Teamsは有償版と同様に300人までの同時利用が可能だが、ExchangeのメールホスティングやOffice 365との連携サービス、ストレージサイズ(有償版は1TB/1ユーザーだが、無償版は2GBおよび共有用10GB/1ユーザー)といった制限がある。

  • 無償で利用可能となったMicrosoft Teams(画像はすべて公式ブログより抜粋)

    無償で利用可能となったMicrosoft Teams(画像はすべて公式ブログより抜粋)

 2つめはMicrosoft 365によるライブおよびオンデマンドイベント作成機能。既に動画は社内トレーニングやエグゼクティブメッセージなど企業内でも多用するコンテンツとなっているが、MicrosoftはCognitive Servicesの顔検出機能を用いた発言内容のタイムラインを作成し、特定のタイミングに移動する機能や、Speech-to-Textで発言内容をテキストに変換して、必要な情報を容易にピックアップする機能。キャプションの追加など、動画コンテンツの利便性を高める機能を備える予定だ。

  • Cognitive Servicesを用いた動画コンテンツの利便性を高める機能が新たに加わる

    Cognitive Servicesを用いた動画コンテンツの利便性を高める機能が新たに加わる

 3つはWorkplace AnalyticsとMicrosoft Graphの連携。分析による洞察をビジネスに役立てることを主目的とするWorkplace Analyticsだが、Workplace Analyticsで集計したデータを用いた共同作業・会議の改善をMyAnalytics経由で提案する。また、MyAnalytics経由で同僚へ送信すべきメールの告知機能も加わる予定だ。

  • Workplace AnalyticsはMicrosoft Graphと連携することで、ワークスタイル改善をさらに進める

    Workplace AnalyticsはMicrosoft Graphと連携することで、ワークスタイル改善をさらに進める

 最後はMicrosoft WhiteboardのGA(一般提供)化。2-in-1 PCのデスクトップをキャンバスと見なし、フリーハンドでビジネスアイディアを描き込むことで、遠隔地との共同作業や表の清書などを自動的に行うアプリケーションはこれまでプレビュー版だった。既にリンク先からUWP(ユニバーサルWindowsプラットフォーム)版がダウンロード可能だが、近日中にiOS版やWeb版のプレビューを公開する予定である。

  • GA化したUWP版のWhiteboard。Windows 10上で利用可能

    GA化したUWP版のWhiteboard。Windows 10上で利用可能

 Inspire 2018では、この他にも「Azure Data Box」の拡張やVirtual WANなどMicrosoft Azure関連の新機能、パートナー向け施策の発表が予定されている。