オウケイウェイヴは5月29日、100%子会社であるマレーシアのOKfincを親会社とし、ブロックチェーン開発を専門とする新会社としてOK BLOCKCHAIN CENTREをマレーシアのジョホール・バルに設立すると発表した。

新会社は、同社の事業推進におけるコア技術と位置づけているABCテクノロジー、「AI(人工知能)」「Blockchain(ブロックチェーン)」「Chat(チャット)」の中で暗号通貨市場を支えるブロックチェーン技術を軸に、銀行間送金決済、暗号通貨(仮想通貨)ウォレット、暗号通貨取引所システムなど、フィンテック領域の中核を担うブロックチェーンシステム開発を主たる事業目的としている。

また、付随業務としてKYC(Know Your Customer: 暗号通貨取引所で新規に口座開設する際に取引所側から要求される顧客本人の身元確認における書面手続きの総称)サポート、AML(Anti-Money Laundering: 不自然な取引、不正口座取引、反社会的勢力やテロ資金、融資詐欺の排除など、マネーロンダリング対策の総称)サポートといった暗号通貨運用フェイズの諸業務も、パートナー企業と協力の上で担うという。

同社では独自のブロックチェーン開発ノウハウを蓄積するため、MSCステータス(マレーシアでは1996年から国家プロジェクト「マルチメディア・スーパーコリドー(MSC)計画」を打ち出し、同国をITハブにした海外先進国から関連産業の誘致を積極的に行っており、一定要件を満たした進出企業への優遇措置や特典を与えている)をはじめとしたIT企業の優遇措置制度に力を入れているマレーシアを本拠地としたブロックチェーン開発センターを構築していくことを目指す考えだ。

新会社は、マレーシアのイスカンダル開発エリアの中心地であるジョホール州の高層オフィス「メディニ9」を本社とし、マレーシア政府、現地大学、現地有力企業と多岐にわたるコラボレーションを行い、ジョホール州をブロックチェーン開発特区にすることを目指す。なお、2020年までに大幅な技術者の確保に努め、開発体制を構築する計画だという。