天気予報を知らせるキャラクターとして長年親しまれてきた「ヤン坊マー坊」。2013年にヤンマーのグローバルブランド統一プロジェクト「YANMAR PREMIUM BRAND PROJECT」やユーザーのライフスタイルの変化等を背景に、天気予報の放送は終了しました。
そのため、彼らのことを見かける機会はぐっと減りましたが、ヤン坊マー坊は今、どんな状況にあるのでしょうか?
今回はヤンマーの広報担当の方に、天気予報の放送終了から約2年経ったヤン坊マー坊の「今」について聞いてみました。
2人は「ヤン坊マー坊天気予報」終了後も大活躍?
――ヤン坊マー坊の天気予報の番組は終了していますが、彼らは今もヤンマーのキャラクターとして存在しているのでしょうか?
ヤン坊マー坊天気予報の放送は2014年に終了しましたが、ヤン坊マー坊は現在も滋賀県にあるヤンマーミュージアムでの展示や、お客様へお渡しする販促物のキャラクターとして活躍しています。
――ヤン坊マー坊は現在、ノベルティなどの御社販促に使われていますか?
お客様にお渡しする販促用のカレンダーやうちわなどで現在も使用しています。おかげ様で、毎年心待ちにしてくださっているお客様も多く、天気予報の放送が終了した2014年以降も新しくデザインした販促品を制作しています。
キャラクターデザインのヒストリーを辿る
――ヤン坊マー坊のキャラクターデザインはどなたが手がけたのでしょうか。また、幼い兄弟がモチーフとなった理由は何でしょう?
1959年の誕生当初から一貫して、アニメーターの中邨靖夫氏に製作をいただいています。
ヤンマーはディーゼルエンジンを中心にトラクターや漁船などを製造している産業機械メーカーですので、お客様の多くが農業や漁業の関係者でした。お客様のためになる情報を届けたいとの思いから「天気予報」番組を制作することになり、1959年にヤン坊マー坊天気予報を開始しました。
当時、ヤンマーのイメージは事業内容から見て、「堅い企業」と見られがちでした。そこで、元気な男の子2人が軽快なリズムに乗って天気予報を伝えることで、子どもから大人まで広く親しみをもってご覧いただけるのではないかと考え、ヤン坊マー坊が誕生しました。以来、55年の間、1年に約4回のペースで新作の放送を続け、作品数は200以上に上ります。
――キャラクターデザインが年代によって大きく変わっていますが、リニューアルはどういったタイミングで行われたのでしょうか?
1959年に誕生して以来、より皆さんに親しみをもってもらえるよう、その時代にふさわしいテイストを加味しながらデザインを少しずつ変更しています。
ヤン坊マー坊が誕生した当時は、4等身で頭が小さく体もスリムな印象でした。しかし、1960年代にはもっと子どもらしい印象の2等身、40周年を迎えた1999年には、未来にふさわしいキャラクターにすることをコンセプトに、現在と同じ3等身のデザインに至りました。
ヤン坊マー坊とは「ヤンマーミュージアム」で会える!
――今後、天気予報という形でないにしろ、ヤン坊マー坊が何らかの形で表舞台にカムバックする機会はありそうでしょうか?
天気予報の放送は時代の流れとともに終了いたしましたが、現在でも創業者の生誕の地である滋賀県長浜市にあるヤンマーミュージアムでは、ヤン坊マー坊が皆さまをお迎えしています。
大人の方に少し懐かしい気持ちを味わっていただける歴代CMギャラリーや、お子さまにも体験して楽しんでいただけるヤン坊マー坊 オリジナル缶バッチの製作コーナー、ヤン坊マー坊グッズの販売などがあり、ヤンマーをより広くそして親しみを持っていただくためのキャラクターとして活躍してくれています。
――最後に、「ヤン坊マー坊」のことが気になっている読者に一言お願いいたします。
天気予報の終了後、皆さまにお目にかかる機会は少なくなりましたが、半世紀以上もの間、ヤンマーの成長とともに歩み、皆さまに応援していただいた大切なキャラクターです。今までもこれからも愛していただけると嬉しく思います。
ヤンマーミュージアムでは、ヤン坊マー坊が皆さまを元気よくお待ちしていますので、機会がありましたらぜひ遊びにいらしてください!
追記(2019年11月27日):ヤンマーミュージアムは2019年10月5日にリニューアルオープンしました。同館内は、ヤンマーの事業領域である大地・海・都市をイメージした3つのエリアとその他のコンテンツで構成。建設機械の操作体験ができるコンテンツや、エンジンの仕組みを学べるコンテンツなどが用意されています。
そのほかのデザインの秘密も紹介中!
マイナビニュースでは、さまざまなロゴやデザインの秘密を紹介しています! 以下の画像から、気になったものをタップしてチェックしてみてくださいね。