NECは12月9日、金融機関を対象に預かり資産である投資信託や保険、公共債、外貨の販売業務におけるコンプライアンス強化や事務効率化、提案力強化を支援するパッケージソフト「預かり資産販売支援システム」を製品化し、販売を開始した。

新製品の第1号ユーザとして神戸信用金庫での採用が決定しており、2017年4月のシステム稼働を予定している。新製品は、紀陽情報システムの預かり資産販売業務に関する豊富なノウハウを活かし、NECが開発した。

「預かり資産販売支援システム」のフローイメージ

主な特徴として「コンプライアンス強化」「事務効率化」「提案力強化」の3点を挙げている。コンプライアンス強化では、顧客提案前の段階で顧客の属性(年齢・借入金など)や取引履歴から提案の可否を判定するなど、提案活動の各段階でお客様と商品の適合性を確認する機能を提供。また、保守サービスにおいて法制度の改正内容や業務・システムへの影響に関する情報を提供する。

事務効率化に関しては、提案可否の確認から商品提案・決定までの一連の事務進捗状況に応じて適切な画面を表示するとともに、入力内容をもとに各種帳票を自動生成することで、手続きの漏れやミスによる後戻りをなくし、事務工数を削減。さらに、NECの金融機関向け営業支援システムの顧客管理・日報管理などの機能とシームレスに連携ができるため、案件や日報の二重登録・承認が不要になるという。

提案力強化については、顧客の基本情報(運用意向・金融資産・職業など)やヒアリング内容(運用目的・投資経験・投資資産割合など)を登録した「お客さまカード」をもとに、要望に合わせた推奨商品・販売可能商品を自動表示する。加えて、タブレット端末からの利用にも対応しているため、営業担当者は訪問先でもペーパーレスで適切かつ効率的な提案活動を可能としている。

価格は1500万円(税別、システム構築サービス費別)~、出荷日は2017年4月、販売目標は今後5年間で40金融機関を目指す。