仕事にプライベートに手放せないスマートフォンだが、「バッテリーは使い切ってから充電すべき」など、さまざまな通説があるのはご存じだろう。ただ、これらは果たして本当なのだろうか? 今回、How-To Geekの記事「7 of the Biggest Smartphone Myths That Just Won’t Die」を参考に、スマートフォンにまつわる通説をいくつかピックアップして、その真偽を確認してみたい。

Android端末でタスクキラーを使うと速くなる?

起動中のアプリを終了してCPUなどのリソースを解放する「タスクキラー」アプリは、ユーザーがアプリを使わなくなると自動的にRAMから削除してくれるもので、Androidスマートフォンを高速化すると言われている。実際には、アプリはRAMにキャッシュされており、すぐに起動することができる。

だが、記事ではタスクキラーを使うべきではないとアドバイスしている。Androidではアプリがバックグラウンドで動く仕様になっており、その制限は緩い。よって、不正な動作をする場合を除いて、アプリを閉じる必要はないとのことだ。タスクキラーを利用すると、逆にアプリの利用開始時や終了時にリソースを要するので、バッテリーが食われてしまうという。

バッテリーは使い切ってから充電すべき?

バッテリーが完全になくなるまで使うということはモバイル環境では難しそうだが、バッテリーは使い切ってから充電したほうがよいという人がいる。だが、多くのスマートフォンで利用されているリチウムイオン・バッテリーの場合、完全に使い切る必要はないという。残量がどのぐらいであれ、その上から充電して大丈夫だし、充電終了後はそのままにしておいても問題ないという。

付属の充電器を使ったほうがよい?

充電関連の通説をもう1つ紹介しておこう。それは、充電器はスマートフォンを購入した際に付属していたメーカー純正のものを使ったほうがよいという話だ。結果としては、スマートフォンのほとんどが規格化されているUSB接続の充電器を利用するため、付属の機器でも市販の機器でも機能は同じだ。2A対応など付属の充電器よりもパワフルなサードパーティの充電器を使えば、高速に充電できる。つまり、付属の充電器にこだわる必要はないというわけだ。

ピクセル数が多いほうがカメラは高品質?

スマートフォンに限ったことではないが、カメラのメガピクセル数が高ければよいというものではない。スペック一覧を見ると、メガピクセル数が高いとよいように見えるし、メーカー側もメガピクセル数を売り物にするが、それに惑わされてはいけない。メガピクセルとは100万画素のことで、多数の画素をセンサーに詰め込めばよいというものではなく、センサー、レンズの品質やイメージ処理ソフトウェアなどの品質も重要な要素であり、これらを総合して評価する必要があるのだ。

Androidスマートフォンはウイルスに感染する?

ウイルスの特徴が自己複製ならば、「スマートフォンはウイルスに感染することはない」と、記事では指摘している。つまり、ある人のスマートフォンが悪意あるソフトウェアに感染したとしても、他の人のスマートフォンにうつるということはないというわけだ。

もっとも、Androidについては、さまざまなセキュリティ・ベンダーが警告を出しており、実際にわずかではあるがマルウェアに感染したAndroidスマートフォンもある。だが、AndroidマルウェアのほぼすべてがAndroidアプリストアの「Google Play」ではないところにある。もし、Google Playでアプリの入手と管理を行っていれば、問題はほとんどないといってよさそうだ。だが万が一、不正の有料アプリを利用しているのなら、リスクは大きい。

キズ防止には画面保護シートが必要?

端末の画面上に貼る薄い透明の保護シート、スマートフォンを購入する時にセットで購入する人も多いだろう。初期のスマートフォンは確かに画面にキズが入りやすかったかもしれない。だが、画面に関する技術も進化しており、Xperia、Galaxy、iPhoneなど多くのブランドの最新機種に利用されている米Corningの「Gorilla Glass」などのガラス技術はキズに強い。乱暴な使い方をしなければ、高い保護シートを装着しなくてもよいそうだ。