TwitterやFacebookは便利だが、これらはコミュニケーションの場。自分の意見や見解を伝えるという点ではブログのようなメディアが適している。文章を書くことは嫌いではないが、自信がない――そんなあなたに、The Next Webが「書くという職業が嫌いだった7人の著名な作家からのレッスン(原題:Lessons from 7 famous authors who hated their job)」として、執筆活動のポイントを伝授している。

うまい文章を読もう

記事は、James Joyce、Franz Kafkaといった諸外国の文豪たちが残した"書くことについて"の言葉やアドバイスを紹介している。ここでは、ブログなど自分の意見や見解を書きたい人向けに、実用的な部分を抜き出してみたい。あくまでこれはブログ向けであり、メールなどで要求されるビジネス文章向けではないので注意されたい。

偉大な作家たちが残している文章上達のコツは、新しいものでもなんでもない。たとえばSF作家Ursula K. LeGuinは、「良い文章を書くには読むしかない」とアドバイスする。それも、自分が読みやすいと思う分野や作家を超えて、さまざまなものを読むというのがポイントだ。難解なもの、自分のテリトリー外のものを読むことで新しい知識や視点、ボキャブラリーを獲得できる。

アイルランドの文豪で、文学界に変化をもたらしたJoyceは、題材よりもむしろ「どのように書くのか」の重要性を説いている。Joyceは1920年代、Arthur Powerとの談話で、どのように書くのかが重要と語るとともに、「私の意見では現代の書き手は冒険をしなければならない。あらゆるリスクをとる心構えが必要」といった旨の見解を残しているそうだ。

ビートジェネレーションの代表であるKerouacは、やはり書くことが大嫌いとしながらも、書くことのポイントを多数語っていたようだ。記事ではその中から、以下をピックアップしている。

  • 独自の形式を見出せると感じるもの

  • 文学を取り除く、文法的な制約を取り除く

  • 書き終えるときに言葉を考えるな、絵をよくみよ

  • 自分はいつでも天才だと思う

記事ではこれらのアドバイスを、「自分のガッツを信頼し、ルールにあまり拘束されず、勇気を持とう」と要約している。

書くことを習慣にするよう勧めているのが、米国の作家Flannery O’Connorだ。「天才ならばなんの努力もせずに書けるだろうが、ほとんどの人は才能があるだけ。この場合、物理的かつ精神的な習慣にすることで支えていくしかない」といった意見を残している。

米国の小説家、Kurt Vonnegutは1980年に米国電気学会(IEEE)が刊行した「Transactions on Professional Communications」で、以下のアドバイスを行っている。

  1. 関心や興味を抱く対象を見つける

  2. シンプルに

  3. 自分自身の言葉で

  4. 何が言いたいのかを明確に告げる

インターネットのおかげで、自分の好きなことや問題意識をもっている人が自分の意見を公開することが容易になった。この夏こそ、「書く」を始めてはいかがだろうか?