日本HPは4月19日、特定の用途・アプリケーション向けに最適化されたサーバ新製品「HP Moonshot System」を発表した。同製品は、2011年末に同社が表明したプロジェクト「HP Project Moonshot」によって開発された製品の第一弾である。

PCやサーバなどのIT関連製品のみがインターネットに接続される時代が過ぎ、今やテレビやカメラ、オーディオプレーヤなどの家電がインターネットに接続される「モノのインターネット(IoT:Internet of Things)」の時代になり、ITビジネスをいっそう促進させている。しかし一方で、エネルギーやスペースの消費を急増させ、需要にシステムや技術の供給が追いつかないという問題も生じている。

HPは、このIoTに対するニーズにフォーカスして、今回の新製品を開発した。同社はこれを「異次元の省エネルギー・省スペース」と表現している。

HP Moonshot Systemは、「Software Defined Server」のコンセプトに基づいて開発されている。これは従来の汎用サーバの考え方とは異なり、特定の用途に最適化されたスペックを提供する考え方である。

「HP Moonshot System」は、省電力、省スペース、低コスト、迅速な拡張性を追求しつつ、エンタープライズ用途で求められる可用性・保守性を考慮した新しいサーバー、ストレージ、ネットワーク、管理ソフトウェアの統合ソリューション。HP Moonshot System専用の筺体に対して、各種サーバー、ネットワーク等のカートリッジを装着して構成し、各カートリッジは他カートリッジに影響を与えることなく独立して着脱可能。

発表された新製品は、4.3Uラックサイズのシャーシ「HP Moonshot 1500シャーシ」とカートリッジ型の「HP ProLiant Moonshot サーバー」。シャーシ1基には、45枚ものサーバと2台のスイッチモジュールを搭載することが可能だ。筐体背面には5個のホットプラグ対応ファン、最大4個のホットプラグ対応電源モジュール (AC100V/200V対応)、iLO 4チップと専用ファームウェアを実装したマネジメントモジュールを備え、遠隔からの複数ノードの管理・運用を実現する。

HP ProLiant Moonshot サーバーは、17.8×16.4×2.0cmのカートリッジ形状に、Intel Atom プロセッサ S1260×1、ECC対応DDR3 SO-DIMMスロット×1(8GBメモリ)、2.5インチSATA HDD/SSDベイ×1、1GbEを2ポート搭載している。HPによれば、サービスプロバイダのホスティングサービスやWebサービスのフロントエンドに設置することを想定しているという。

HP Moonshot System

発表によると、既存の1Uサイズサーバと比較して、スペースを80%、消費電力を89%、配線ケーブルを97%、コストを77%、それぞれ削減できるという。なお、45枚のサーバを搭載したときの価格は1,222万2,000円から。

同社では、今後さまざまなアプリケーションに特化したラインアップを拡充し、IoTの拡大を支援するという。