著作権の保護期間を現行の著作者の死後50年から70年に延長するための活動を行っている「著作権問題を考える創作者団体協議会(創団協)」は23日、著作者の情報について検索できるポータルサイトを開設したと発表した。著作者がどの団体に属しているかなどが分かるほか、著作物の権利者が不明な場合に探すことができる機能などを備えている。
「著作権問題を考える創作者団体協議会」は2006年に設立。著作権の保護期間を現行の死後50年から70年に延長するための提言などを行っており、17の権利者団体で構成されている。
保護期間延長に伴い著作物の利用者が不便になるのを避けるため、現在複雑に絡み合っている権利者情報などが検索できるポータルサイトの構想を2007年に公表。会員らにより1年間協議した後、2008年の夏からポータルサイト構築に着手。今回、その成果となる同サイトを開設した。
「著作者検索」では、著作者の情報について検索が可能。著作者の名前を入力して検索を行うと、所属している権利者団体の名称や連絡先が表示。権利者団体のサイトへのリンクも貼ってある。「これにより、著作権者の許諾を求める際などの連絡先が分かるようになる」(創団協)。
現在、延べ11万1,413人の情報について、検索が可能となっている。
また、権利者が不明な著作物などを利用したい場合に、著作権者についての情報をユーザーに求める「尋ね人Web」の機能も実装。著作物の権利者が誰なのか、権利者の連絡先などについての情報を得る手段としての活用が想定されている。
ただし、個人情報を直接扱うことになるため、23日のスタート時から約半年間は、テスト期間として、創団協に加盟する17団体と関係団体のみ利用できるようになっている。
23日に記者会見を行った創団協議長で作家の三田誠広氏は、「我々が求める著作権の保護期間延長が実現した場合に利用者が不都合になることがないよう、今回のポータルサイトを開設した」とその目的を説明。
「著作権を制限する案が次々と提案されているが、権利者としてもただ反対するのではなく、コンテンツ利用促進のための新たなシステム作りには積極的に貢献していきたい」と今後の方針を示した。
また創団協幹事で日本写真著作権協会 常務理事の瀬尾太一氏は、今回開設したポータルサイトについて、日本経団連が設立に関与したコンテンツ情報ポータルサイト「ジャパン・コンテンツ・ショーケース(JapaCON)」などと連携していくことを表明。
「コンテンツIDや著作権者IDを共通化することで、メタデータを共有していくことを考えている。総務省で議論されているデジタル・コンテンツの取引市場データベースなどとも連携し、統合していくことが望ましい」と述べた。
その上で、「我々のサイトは『人データベース』として、外部とも情報交換しながら、より多くの権利者の情報をできるだけ収集していきたい」と述べ、権利者から発信するサイトとしての役割を強調していた。