GNOMEプロジェクトは19日(米国時間)、PC-UNIX向け統合デスクトップ環境の最新版「Gnome 2.20」をリリースした。前回の安定版であるv2.18から半年ぶり、定例のバージョンアップとなる。19日時点ではLive-CDの配布は開始されていないが、VMwareおよびQEMU/Parallelsに対応したLinux仮想マシンのディスクイメージが提供されている。

今回のリリースでは、ツールキットに最新のGTK+ 2.12を採用。ツールチップ表示やキーボードナビゲーションの改良、ボリュームコントロールといったウィジェット類の追加など、GTK+ 2.12の機能を反映する形でインターフェイスが改善されている。

同梱されるアプリケーションも機能がアップ。グループウェアクライアント「Evolution」は、ツールバー上にメールの到着を知らせるアイコンを表示する機能や、メールボックスをバックアップ/復元する機能が追加された。標準装備のWebブラウザ「Epiphany」も、アドレスバーのURL入力補完機能が改良されたほか、faviconに対応するなど機能向上が図られている。

次の安定版となるGnome 2.22は、半年後のリリースを予定。現在公開中のロードマップでは、VoIPクライアント「Ekiga」がH.264のサポートを含めた動画機能を強化するなど、同梱のアプリケーションを中心に追加予定の新機能が紹介されている。