沖電気(以下、OKI)は23日、IPテレフォニーサーバ「IP CONVERGENCE Server SS9100(SS9100)」をベースとした企業内IPセントレックスシステムを野村総合研究所(NRI)に納入したと発表した。

OKIのIPテレフォニーシステムは、各拠点のPBXを1台の「SS9100」に統合することにより、企業内IPセントレックスの構築を実現するのが特長。保守費用を削減できるだけでなく、IP電話機の採用により、レイアウト変更に伴う移設費用なども大幅に削減することが可能だ。また、発信元電話番号や発信先電話番号、通話時間など、通話に関する各種データの呼情報の管理するサーバにより、通話品質を監視し、通話の信頼性を向上している。

2007年春に東京・木場に新たなオフィス拠点として「木場総合センター・タワーN棟」をオープンし、新オフィス拠点へのIPテレフォニーシステムの導入を数年前より検討していたNRIでは、各社のIP電話システムを評価比較した結果、多機能電話の利便性を損なうことなく、複数の拠点の既存電話設備との互換性を維持しながら、段階的に導入できる点を評価し、今回、OKIのシステムの採用を決定したという。

木場総合センター・タワーN棟内には、業務用として、既に約2000台のIP多機能電話機「MKT/IP 30DKW」が設置されているほか、各フロアの受付にはIP電話機「スーパーホンIP」が設置され、来訪者への案内に活用されている。

さらに、構内専用PHS「UM7588」約400台を導入し、各フロアにはIP対応構内PHS基地局「UF7200IP」を設置。どのフロアでも無線IP電話システムの利用が可能な、フリーロケーションオフィス環境の構築を実現している。

また、NRIに導入された各電話端末は、IP網でネットワーク接続された、都内のデータセンター内に設置された「SS9100」によりコントロールされており、将来の拠点拡張への対応が可能だ。NRIでは将来的に、国内の主要拠点に企業内IPセントレックス網を拡大することを目標としており、システムのバージョンアップと拡張を続ける予定だという。

このほか、「SS9100」は、電話による音声通話のみならず、「Com@WILLソフトフォン」を用いた、テキストや映像による通信手段を利用したコミュニケーションの実現など、将来的な拡張にも対応している。