ソニーストレージメディアソリューションズは、2018年5月9日から11日にかけて、東京ビッグサイトにて開催されている「Japan IT Week 春 2018」内の「第7回 IoT/M2M展」において、耐久性や高速性が要求される産業機器用メモリメディア製品の紹介などを行っている。

  • ソニーストレージメディアソリューションズの産業機器用メモリメディア製品

    ソニーストレージメディアソリューションズの産業機器用メモリメディア製品/p>

同社は、ソニーが1998年のメモリースティック発売以来、記録メディア製品で培ってきた高い技術力と信頼性を継承する形で、NANDフラッシュ搭載製品などの提供を行ってきた。民生品のほか、放送用カメラといった業務用メモリメディアなども手がけており、そうした流れの中で、産業機器向けにもSSDやSDカード、microSDカードなどの提供を行っている。

今回、同社ブースでは、そうした産業機器向けメモリソリューションとして、M.2タイプのSSDを用いた4K/60pのデモなどを紹介している。

  • M.2タイプのSSDを用いた4K/60pの動画デモ

    M.2タイプのSSDを用いた4K/60pの動画デモ。4K/60pの場合、転送レートは600MB/sが要求されることとなる

また、今回、参考出展としてパッケージサイズを小型化したeMMC製品の展示も行っている。こちらは、従来のeMMCのサイズが11.5mm×13mmのところを、7.6mm×11.1mmというピン互換を達成しながらギリギリまで小型化したもの。2D MLCを用いて容量は4GB~8GBまでとしているが、機器の小型化が求められるIoT分野での需要が見込めるものとして開発が行われたとのことで、今回の展示会でのニーズの吸い上げなどが期待されている。

  • 小型eMMCを搭載したモジュール

    小型eMMCを搭載したモジュール

さらに、これを用いたソリューションとして、ソニーセミコンダクタソリューションズが開発した低消費電力でありながら、GPS受信機とオーディオコーデックを内蔵したIoT向けスマートセンシングプロセッサ「SPRITZER」の系譜として、同eMMCと併せて小型化した参考モデルを開発。ハイレゾ音源の再生も可能な音楽視聴デモを体験することができた。

  • 小型化したSPRITZER」とeMMCを用いた音楽視聴デモの様子
  • 小型化したSPRITZER」とeMMCを用いた音楽視聴デモの様子
  • 小型化したSPRITZER」とeMMCを用いた音楽視聴デモの様子。右上のモジュールが従来の「SPRITZER」

IoT分野では、機器のサイズを出来る限り小型化したいというニーズはさまざまな分野であることが想定されることから、こうした小型eMMCの存在は認知度が高まれば、一気に需要が開拓される可能性があると思われる。