第51回 いきなり登場したiPad(第6世代)は「買い」!?
iOS 11で便利になったiPadの話をしようと思ったら、Appleの教育系のイベントで新しいiPadが登場してしまったので、今回はそのお話を。今回のは間違いなく「買い」と言えるものになってると言えるでしょうか。それとも購入には注意が必要?
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今回は「出ない」と聞いていたiPad、Apple Pencil対応を大々的に謳っての登場です
まずiPad(第6世代)の良い点をあげてみましょう。
1.Apple Pencilが使えるiPad
最大のポイントは、やはり今まで普通のiPadでは使えなかったApple Pencilが使えるようになったという点。今まで「Pro」って言葉が付いてるだけで、「俺、プロじゃないしー」と購入を躊躇してた人もいるかもしれません。今回はそんな風に肩に力を入れなくても大丈夫。無印iPadでもApple Pencilが使えるんです。Apple Pencilはイラストを描いたりする人以外にも、手書きでノートを取ったり、回ってくる書類に赤字を入れたりするのに結構便利に使えます。iPadで使えるようになることでユーザーが増えれば、Apple Pencil対応アプリも増えるはず。すでにAppleのPages、Numbers、Keynoteも手書きでの書き込みに対応しました。Apple Pencilに興味がある人はとりあえず買い、でいいかと。
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キーノートの一部より。しっかりとした性能を持っていながら価格は据え置きという点は評価したいですね
2.性能はアップ 価格は据え置き
続いて性能比較。CPUはA9からA10 Fusionにアップ。A10X Fusionを搭載した10.5インチのiPad Proにはやや劣るものの、それほど大きな差にはなっていません。その他、ディスプレイの性能が一部違ったりしますが、画質に関しては問題ないレベルと言えそうです。メモリに関して、iPad Proが4GBなのに対して2GBですが、マルチタスクを多用しない限りは十分に使えるはず。性能がアップして、Apple Pencilが使えるようになって、それでも価格が同じというのは良いですね。3万円台からPencilが使えるiPad。十分に訴求力ありそうです。
では、ちょっと良くないところも考えてみましょう。
1.ストレージ容量が小さい
Wi-FiとLTEで32GBと128GBと4モデル展開ですが、32GBだとちょっと容量が小さいかなぁという印象。ただiOSアプリはそんなに大きくないので、データはiCloudに置いて、アプリだけをインストールして使うなど、使い方を工夫すれば良いのかもしれません。ただその場合、常にネットワーク繋がっている環境が必要なので、iPhoneでテザリングするか、あるいはLTEモデルにするかということになります。LTEモデルにすると1万円以上上がってしまいますね。なかなか悩ましい。
2.実はSmart Keyboardが使えない
これはびっくり、第6世代iPadにはiPad Pro用のケース一体型のカバー「Smart Keyboard」がないんです。Logicoolのキーボード搭載ケースが推奨品になっていて、Bluetoothキーボードなら繋がるよ! って書いてありますけど、それは手抜きなのか、それとも差別化なんでしょうか(笑)。
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推奨品のLogicoolのBluetoothキーボードカバー。実はSmartKeyboardより安いです
他にもカメラ性能とかLTE-Advancedに対応していないとかスピーカーが2つのままとか、まぁいくつかの機能差があります。つまりこのモデル、第5世代が順当に進化して、Apple Pencilに対応したってことなんだなぁと。
てことでこのiPad、買いか、やっぱりProにすべきか。
とにかく安いモデルでもApple Pencilが使えるという点は評価すべきです。これでiPad miniを除く全てのモデルでApple Pencilが使えるようになったわけで、これからApple Pencil対応のアプリも増えてくるでしょう。普通にiPadを使いたいという人、とりあえずApple Pencil使って会議でメモを取りたいという人には、新しいiPadはお勧めできます。
iPad Proを使うのは、例えば、イラストを描くのにレイヤーを多用するなど、RAMが必要なアプリを使う人でしょう。新しいiPadはフルラミネーションディスプレイでない分、描いたときに微妙なギャップが出てくることも考えられます。描き味など細かなものを求める人、イラストや写真の加工をするクリエイターはProの方がいいでしょう。
いずれにしろ使い方次第。まずはApple Pencilを使いたい! って理由で新しいiPadを買ってもいいと思いますよー。
