ソニーのハイエンドスマートフォン「Xperia」シリーズの最新モデル「Xperia 1 VIII」が発表された。特に今回は、カメラとオーディオ面で進化しており、ソニーがその新機能を紹介するメディア向けの体験会を開催したので、その新機能をお届けする。
望遠カメラが刷新、フルサイズ並みの暗所性能に
Xperia 1 VIIIではデザインが大きく変更された。これまでの3つのカメラを縦に並べた独特のデザインから、カメラ部を正方形に近い形状にし、3つのカメラを並べる形になった。側面のメタル化、背面のガラスの独自のテクスチャーもあり、雰囲気がガラリと変わった。これを同社では「ORE TEXTURE」と呼ぶ。OREは「原石」という意味で、ユーザーの感性によって磨き込まれて輝きを放つ、といったイメージから生まれたそうだ。
このデザイン面の変更は、望遠カメラのセンサー大型化が影響している。これに合わせてレンズも刷新し、縦に並べることが難しくなったことでデザインを変更した。
カメラは大きく3つの強化点があり、1つ目がAIを活用して撮影設定を提案する「AIカメラアシスタント」。これは、AIがシーンや状況を認識して、それに合わせた最適な色味や露出、画角といった設定を提案してくれるというものだ。
同社のレンズ交換式カメラ「α」で培ったノウハウなどの膨大なデータを生かして、αの「クリエイティブルック」をベースにして提案が行われる。1ボタンで複数の設定が変更され、初心者でも手軽にシーンに合わせた最適なカメラ設定で撮影できる。特に、色味などを一括で変更するフィルター機能であるクリエイティブルックを自動で適用できるため、提案の中から自分の好きなものを選ぶことで、独自の撮影が可能になる。
2つ目が、進化した望遠カメラだ。前述の通り、望遠カメラのセンサーを刷新。従来のセンサーに対して4倍のサイズだという1/1.56型センサーを搭載。レンズは、前モデルが35mm判換算で85~170mmの光学ズームレンズだったが、今回は同70mmの単焦点レンズに変更。センサー画素数は4800万画素でピクセルビニングに対応。中央切り出しによる2倍ズームが可能になり、140mmをカバーする形になった。
センサーサイズの大型化やピクセルビニングによって、特に暗所性能が改善。ノイズが少なく解像感も高められた。同社では「3眼すべてがフルサイズカメラ並みの暗所性能」とアピールする。
画質面では、「RAWマルチフレームプロセッシング」を搭載。3眼すべてで、JPEG生成前のRAWの段階で複数枚の写真の連写合成による重ね合わせ処理を行うことで、ダイナミックレンジの拡大やノイズの低減、解像感の向上を行う。従来はJPEGによる重ね合わせ合成だったが、RAWの段階で処理することでより高画質化が可能になった。また、JPEGの時よりも連写枚数を減らすことができ、パフォーマンスも向上。撮影後、すぐに処理が完了するようになった。
スピーカーがさらに高音質化
オーディオ面では、カメラ配置の変更で上部に空間ができたことから、上部のスピーカーサイズが大型化。今までは上下(横持ちにした時は左右)のスピーカーサイズが異なり、それに合わせたチューニングをしていたが、上(左)のスピーカーが大きくなって同じサイズになったこと、スピーカーがさらに高音質化したことで、より深い低音、伸びやかな高音を実現するなど、性能が向上した。
一部のゲーミングスマートフォンを除くと、多くのスマートフォンは左右のスピーカーのサイズが異なるため、一般的なスマートフォンで左右のサイズを統一したのは珍しいのだという。
ディスプレイは従来通り、テレビの「BRAVIA」(ブラビア)のノウハウをつぎ込み、さらに独自のAI機能「Xperia Intelligence」などによる高画質化が図られている。
バッテリーは、2日間の持続時間と4年後も80%以上の容量を維持する長寿命を実現。OSアップデートは4回、セキュリティアップデートは6年を保証する。
SoCはSnapdragon 8 Elite Gen 5を搭載し、パフォーマンスの向上に加えて低消費電力化で動画連続再生時間が1時間延びているという。
ソニーのイメージングコミュニケーション事業部門事業部門長である大澤斉氏は、「ソニーが長年培ってきたαの撮影技術、BRAVIAの画質、ウォークマンの音質といった専用機の思想と技術をスマホの体験として再構築した」とアピール。従来のクリエイターエコノミーへの訴求に加え、AIカメラアシスタントによってより多くのユーザーに簡単に美しい写真を撮影できる体験を提供していきたい考えを示した。



























