この記事では、iPhoneをバックアップデータから復元する(戻す)方法について解説します。iPhoneを機種変更したときや修理交換となったときに、事前にバックアップしたデータを手軽に移行して引き継ぐことができます。この方法は、iPhoneの不具合を解消するために初期化したときにも有効です。

  • (イメージ写真)iPhoneをバックアップデータから復元

    iPhoneをバックアップデータから復元

iPhoneの復元作業を始める前に

新しいiPhoneに買い替えたときやiPhoneを初期化した後に、バックアップデータから復元することで以前のiPhone環境に簡単に戻すことができます。ただし肝心のバックアップデータがなければ、復元しようがありません。古いiPhoneを手放す前やiPhoneをリセット(初期化)する前に、iCloudやパソコンにiPhoneのデータをバックアップしておきましょう。バックアップをとるための詳しい手順は、下記の関連記事で解説していますのでご参照ください。

【関連記事】
iPhoneのバックアップをiCloudやパソコンに保存する方法

  • iCloudへすぐにバックアップするには、「設定」の一番上にある「自分のユーザ名」をタップし、「iCloud」→「iCloud バックアップ」にある「今すぐバックアップを作成」をタップします

なお、バックアップをとった時点から、復元を開始するまでの間に増えたデータ(たとえば写真)は復元後に消えてしまいます。したがって、バックアップをとるのは「復元する直前」に行うのが理想的です。iCloudの自動バックアップがオンになっている場合は、「充電中」「画面ロック中」「Wi-Fiに接続中」という3つの条件が重なった時に自動でバックアップされます。

  • MacやWindows PCにiPhoneを有線接続してバックアップをとることも可能です。詳しい手順は関連記事「iPhoneのバックアップをiCloudやパソコンに保存する方法」内の「MacやWindowsパソコンにバックアップする方法」をご覧ください

iCloudにとったバックアップから復元する方法

iPhoneを復元するには、iCloudバックアップから復元する方法とパソコン(MacまたはWindows PC)から復元する方法があります。まずは、iCloudバックアップから復元する方法を解説しましょう。

iPhoneを復元するには、iPhoneが工場出荷時の状態になっている必要があります。iPhoneの調子が悪いなどの理由で復元する場合は、あらかじめiPhoneをリセット(初期化)して工場出荷時の状態に戻しましょう。リセットの手順は下記の関連記事を参照ください。

【関連記事】
iPhoneを初期化(リセット)する方法と注意点

  • iPhoneを復元する前に初期化する方法1
  • iPhoneを復元する前に初期化する方法2
  • iPhoneを工場出荷時の状態に戻すには「設定」を開き、「一般」>「リセット」と辿って「すべてのコンテンツと設定を消去」をタップします

(ステップ1)iPhoneの電源を入れて復元するデータを選択するまで

iPhoneをiCloudバックアップから復元する手順は以下のとおりです。手順【7】までは、パソコンから復元する場合(後述)も同じです。

  • iPhoneをiCloudバックアップから復元する方法1

    【1】新しいiPhone(あるいはリセットして工場出荷時の状態となったiPhone)に電源を入れると、「こんにちは」画面が表示されます

  • iPhoneをiCloudバックアップから復元する方法2

    【2】言語や国・地域を設定します

  • iPhoneをiCloudバックアップから復元する方法3

    【3】「手動で設定」をタップします

  • iPhoneをiCloudバックアップから復元する方法4

    【4】「続ける」をタップします

  • iPhoneをiCloudバックアップから復元する方法5

    【5】Wi-Fiに接続するとアクティベートされます

  • iPhoneをiCloudバックアップから復元する方法6

    【6】データとプライバシー画面が表示されたら「続ける」をタップします

  • iPhoneをiCloudバックアップから復元する方法7

    【7】Face IDまたはTouch IDの設定を終えたら、パスコードを登録します

  • iPhoneをiCloudバックアップから復元する方法8

    【8】「Appとデータ」画面が表示されたら、「iCloudバックアップから復元」を選びます

(ステップ2)「iCloudバックアップから復元」を選択した後

  • iPhoneをiCloudバックアップから復元する方法9

    【9】Apple IDを入力してiCloudにサインインします

  • iPhoneをiCloudバックアップから復元する方法10

    【10】利用規約を読み、「同意する」をタップします

  • iPhoneをiCloudバックアップから復元する方法11

    【11】Apple IDの設定が終わるまで数分待ちます

  • iPhoneをiCloudバックアップから復元する方法12

    【12】復元するバックアップデータを選びます。複数のバックアップがある場合は、機種や日時などを確認して適切なものを選択しましょう

  • iPhoneをiCloudバックアップから復元する方法13

    【13】「続ける」をタップします

  • iPhoneをiCloudバックアップから復元する方法14

    【14】今回は「あとでWalletをセットアップ」をタップしました。「Wallet」は復元した後でも設定できます

  • iPhoneをiCloudバックアップから復元する方法15

    【15】Siriの設定も復元後に行えます。今回は「あとで"設定"でセットアップ」をタップしました

  • iPhoneをiCloudバックアップから復元する方法16

    【16】App解析も「共有しない」をタップしてスキップしました。これも復元後に設定を変更できます

  • iPhoneをiCloudバックアップから復元する方法17

    復元がスタートします

進行状況バーが最後まで進むと、iPhoneを使えるようになりますが、アプリや写真、音楽データなどの復元はバックグラウンドで継続して行われます。場合によっては数時間から数日続くので、iPhoneをなるべくWi-Fiと電源に接続しておくように心がけましょう。

iCloudバックアップから復元できるデータ

iCloudバックアップから復元できるおもなデータは次のとおりです。

  • アプリのデータ
  • Apple Watchのバックアップ
  • デバイスの設定
  • ホーム画面とアプリの配置
  • メッセージ、テキスト(SMS)、MMSメッセージ
  • iPhone上の写真とビデオ
  • iTunes Store、App Store、ブックストアの購入履歴(音楽、映画、テレビ番組、App、ブックなど)
  • 着信音
  • ビジュアルボイスメール(留守番電話サービス)のパスワード

Apple PayやFace ID、Touch IDなどは再設定が必要です。また、購入/ダウンロードしたアプリや音楽、ブックなどは、App Store、iTunes Store、ブックストアから再ダウンロードできます。

次のページでは、「MacやWindowsパソコンにとったバックアップから復元する方法」を解説します。