内蔵マイクで周囲の音を拾い録音する「ボイスメモ」。会議の議事録用に、ふと思いついたアイデアの記録用にと、iPhoneをICレコーダー代わりに活用できるアプリです。2ch(ステレオ)ではなく1ch(モノラル)の録音となりますが、人間の声を聞き取る目的にはじゅうぶんです。

「ボイスメモ」は録音が主な目的ですが、再生や編集の機能も備えています。再生といっても内蔵スピーカーまたはイヤホンに出力する程度で速度調整機能はなく、編集機能も不要部分を取り除く処理(トリミング)ができるくらいなものですが、録音再生の両方に対応しているところがポイントです。

iOS 14の「ボイスメモ」は、そのうち再生に関連した機能が強化されています。音質改善(Enhance Recording)と呼ばれる機能がそれで、先が光った棒のようなボタン(音質改善ボタン)を再生中にタップすると、人間の話し声以外の音がすっと姿を消します。

この機能は一種のノイズリダクションで、バックグラウンドノイズと室内の残響音(エコー)をソフトウェア的に低減します。iOS 14にアップデート後初めてボイスメモを起動したときに表示される画面では「録音機能の強化」として挙げられていますが、過去に録音した音源も対象になります。

2年ほど前に喫茶店でインタビューしたときの音源を、この音質改善機能を有効にして再生したところ、周囲のざわつきが大幅に低減されました。人間の声より上/下の帯域が大幅にカットされているようで、イヤホンで聞くとサーッと聞こえるノイズも、机にものがぶつかる音も気にならなくなります。

なお、音質改善ボタンは編集画面に表示されます。音源リスト画面で再生ボタンを押すだけでは通常の再生となるため、「…」ボタンをタップし「録音を編集」を選択しなければなりません。やや呼び出しにくいものの、ノイズ低減効果は大きいので試してみましょう。

  • iOS 14の「ボイスメモ」にはノイズリダクション機能が追加されています