アプリの一部機能を取り出してToday画面(先頭のホーム画面を右方向へスワイプすると現れる)に表示する「ウィジェット」は、iOS 14で大きく変化しています。これまでは、どのアプリのウィジェットを表示するか、並び順をどうするか程度しか決定できませんでしたが、iOS 14ではユーザの裁量が拡大しています。

まず、ウィジェットはToday画面だけでなく、ホーム画面に表示できます。ホーム画面の適当な位置を長押しすると、アプリアイコンが振動しはじめ削除や並び順の変更が可能になりますが、そのとき画面左上の「+」ボタンをタップすると、任意のウィジェットを追加できます。表示位置もユーザが決定できるので、アプリアイコンとひとつの画面上に混在させることが可能になりました。

複数のウィジェットを1つにまとめた「スマートスタック」も用意されました。同じ領域に複数のウィジェットを登録しておき、その中から表示するものを上下スワイプで選択できるのです。左端のホーム画面など貴重な場所にたくさんのウィジェットを置くことと同じ効果がえられるので、ウィジェットの利便性が格段に向上します。

アプリによっては、ウィジェットを編集することで機能をカスタマイズできます。たとえば、「天気」アプリのウィジェットを長押しして「"天気"を編集」を選択すると、天気を表示する場所をデフォルトの現在地から任意の場所(天気アプリに登録済の都市)に変更できます。「カレンダー」や「時計」などのアプリも、編集機能に対応しています。

なお、ウィジェットの仕様が大きく変更されたことに伴い、アプリのアップデートが必要になっています。iOS 13までウィジェットが機能していたアプリといえど、iOS 14で動作するとは限らず、ウィジェットを追加しようとしても候補に表示されないことがあります。

  • iOS 14の新機能「スマートスタック」とはアプリによっては、ウィジェットのカスタマイズが可能です