日本では、今年の春に5Gの携帯電話向けサービスが始まりました。これと入れ替わるようにして2022年3月以降順次、国内大手通信キャリアの3G携帯電話向けサービスが提供終了を迎えようとしています。この機に、いよいよ“ガラケー”(フィーチャーフォン)からスマホへの移行を検討している人も多いと思いますが、あまりIT機器に詳しくないシニアならばiPhoneがオススメ。その理由や、トラブルなくスマートに乗り替えるための豆知識、知ってトクするお役立ち情報などをまとめて解説したいと思います。

  • 3G対応のフィーチャーフォンを長らく愛用してきて、いよいよスマホへ買い替えよう…!と思っているシニアも少なくないかもしれません。iPhoneをオススメする理由をまとめてみました

使い方を教えてもらえるユーザーが多くいるiPhoneはスマホ初心者に最適

アップルのiPhoneは、日本のユーザーにとても人気の高いスマホです。2017年に発売された「iPhone X」以降は、Face IDを搭載するフルスクリーンデザインのiPhoneが主力となり、Touch IDを内蔵するホームボタン搭載のiPhone SEと、ユーザーインターフェースと操作方法が少しだけ違うiPhone 11シリーズが現行のラインナップを構成しています。

  • iPhoneの現行モデルには、Face IDを搭載する大画面のiPhone 11シリーズ(右)と、ポータビリティに優れるコンパクトなTouch ID搭載のiPhone SE(左)があります

とはいえ、基盤のプラットフォームであるiOSによる体験がすべてのiPhoneに共通しているため、電話やメール、Webブラウジングなどの基本操作やトラブルシューティングについては「iPhoneユーザー同士」であれば知識を共有しやすく、一緒に課題を解決することも容易です。

周りに家族を含む多くのiPhoneユーザーがいることは、初めてiPhoneを使うビギナーにとって大きな利点になります。例えば、コロナ禍のいま、遠くに住む家族のもとへ直接足を運びづらくても、iPhoneユーザー同士であれば互いの端末の画面を見ながら、あるいは遠くからでも音声通話で話しながら操作方法を教えることも難しくありません。また、多くのユーザーがいるからこそ、携帯電話を販売するキャリアショップなどで「iPhoneの使い方」をレクチャーしてくれる予約制の講習サービスもよく開催されています。百聞は一見にしかず。言葉による指示だけでは分かりにくかった操作方法も、対面による講習サービスを受ければ、簡単にマスターできる可能性が高くなります。

他方、Androidスマホの場合はメーカーや機種ごとに個性豊かな端末がそろっていることは魅力的なのですが、それぞれのメーカーの“作り込み”の違いによって搭載する機能やユーザーインターフェースが大きく違う場合があります。そのため、同じAndroidスマホのユーザー同士なのに、知識やノウハウが共有できないことも起こり得るのです。

筆者の母も、最近フィーチャーフォンからiPhoneに乗り替えました。今まで、家電製品の使い方は比較的苦もなく飲み込めてきた母でしたが、最初はやはりスマホの扱い方に慣れなかったようです。ところが、筆者だけでなく弟の家族や母の友だちにiPhoneユーザーが多く、その人たちに支えられながら比較的早く“スマホ独り立ち”ができたので、母がiPhoneを選んでくれて良かったと思いました。

フィーチャーフォンからスマホに乗り替えたビギナーの人たちは、最初にどんなところにつまずきがちなのでしょうか。iPhoneを使い慣れている人にも役に立ちそうな機能紹介も織り交ぜながら、よくあるトラブルの解決策を整理整頓してみましょう。