Galaxy A41は、サムスン製のGalaxyスマホの中でもお手頃価格な4G LTE対応モデル。NTTドコモとau、UQmobileで取り扱われています。今回試用するドコモ版のGalaxy A41 SC-41Aは6月25日発売。ドコモオンラインショップでの直販価格で税込37,224円です。

Galaxy S41は、スタイリッシュな薄型ボディに“ちょっといい”大画面とカメラを詰め込んだスマホです。防水やおサイフケータイといった機能も一通り対応しつつ、基礎体力となるスペック面も確保して、バランスのとれた仕上がりになっています。

  • 6月25日に発売した、ドコモの「Galaxy A41 SC-41A」

    6月25日に発売した、ドコモの「Galaxy A41 SC-41A」

鮮やかな大画面とこだわりのデザイン

画面は6.1インチの有機ELディスプレイを搭載。解像度はフルHD+です。角丸形状の画面がスマホ前面の大部分を覆うデザインで、発色も鮮やかで見ごたえがあるディスプレイとなっています。上部のインカメラは水滴型のノッチ(切り欠き)を採用し、ディスプレイの表示エリアをなるべく減らさないよう配慮されています。

横幅はiPhone Xシリーズより若干細い69.8mmで、片手持ち操作でも扱いやすいサイズ感と言えます。重さは158gで、大画面かつ防水防塵対応のLTEスマホとしては軽めの部類でしょう。

デザインにはこだわりが垣間見えます。背面は一見シンプルですが、斜め格子のデザインパターンが入っていて、光の当て方によって虹色の輝きをみせます。背面のガラスは左右のふちにかけて細くなるようゆるやかなカーブがつけられており、手のひらで包み込む持ち方をしても厚みを感じさせません。

  • 背面は一見シンプル。斜め格子のデザインパターンに反射する光が綺麗です

  • 本体上面。イヤホンジャックの搭載はうれしいポイント

  • 下面にはUSB Type-Cポートとスピーカー

  • 右側面。音量ボタンと電源ボタン

  • 左側面にはSIMスロット

「人の視界と同じ」超広角で遊べるカメラ

背面のメインカメラはトリプルカメラ仕様。広角、超広角と深度測位用カメラという構成で、画角を切り替えながら写真を撮れます。メインの広角カメラは4,800万画素と高解像度なセンサーを搭載していて、明るいシーンなら細かいディテールを残した写真が撮影可能。暗所撮影の性能も、3万円台のスマホとしては優秀です。

  • 背面カメラ。上から順に深度測位カメラ(5MP、F2.4)、広角カメラ(48MP、F2.0)、超広角カメラ(8MP、F2.2)

超広角レンズは画角123度と、Galaxyの上位モデルと同じ“人間の視界と同じ範囲”を写し取れるレンズとなっています。多くのスマホ向け超広角レンズより画角が広い分、ダイナミックな写りが楽しめます。

  • 深度測位用のカメラを併用し、自然なボケ表現を作りだせます(画像クリックで拡大、原寸大画像へのリンクあり)

  • 超広角レンズで撮影。他の多くのスマホよりも広い画角になっています(画像クリックで拡大、原寸大画像へのリンクあり)

  • ご飯写真。トマトの赤とシソの緑が映え、ナスの照りも鮮やかです(画像クリックで拡大、原寸大画像へのリンクあり)

  • 花の写真。細かい花が重なっていても奥のボケが効いています(画像クリックで拡大、原寸大画像へのリンクあり)

また、プリインストールのARアプリは、Galaxyらしい遊び心にあふれたものになっています。スマホのカメラで写した内容に立体的なお絵かきをしたり、スタンプを押したりできます。スマホの性能を生かした“遊べるカメラ”の象徴のようなアプリです。

  • ARで撮影中の画面内にイラストを描いたり、文字を入れたりできます

  • アバターを作れるアプリも搭載。AR動画の中で動かせます

実用的な画面内指紋センサー、画面オフでもOK

前面のほとんどをディスプレイが占める狭額縁デザインですが、「画面内指紋センサー」によって実用性も確保されています。中央下よりの位置に親指を画面に当ててロック解除可能です。

画面内指紋センサーとしては平均的な性能で、光学式という方式を採用しています。上位モデルのGalaxy S20シリーズが採用する超音波式のような高性能なものではありません。

光学式は物理的な指紋センサーと比べて、認証に若干の時間がかかることが難点とされています。とはいえ筆者が試してみたところではそこまで遅いという印象はありませんでした。画面点灯時なら、指紋センサーの位置に指を触れてからおおむね0.7秒ほどでホーム画面が表示され、操作できる状態になります。

  • 画面内指紋センサーを試したところ。特別待つわけでもなく、スムーズにログインできます

「Always ON Display」にも対応しています。画面の一部だけを発光させられる有機ELディスプレイの特性を生かした機能で、画面オフの状態でも時計やアイコン通知などを表示できます。画面オフ状態でも指紋センサーの位置が表示できるため、ロック解除時も迷うことがありません。

  • Always ON Display。画面がオフでも日時や通知状態などがわかります

性能はそこそこ。機能面の作り込みが◎

Galaxy A41は価格相応のスペックを備えており、メールやSNS程度なら、軽快に動作します。3Dゲームも快適に遊べますが、タッチ操作のひっかかりが気になる場面もありました。

  • Game Launcherを搭載。プレイ中の通知を非表示にしたり解像度を調整したりできます

Galaxy Sシリーズのようなハイエンド機と比べると処理性能で見劣りするため、これまでGalaxy Sシリーズを使っていた人には、アプリを複数起動した場合などに性能不足を感じることもあるかもしれません。イメージとしては、3年前のGalaxy S8シリーズからの買い替えなら、違和感なく使い続けることができるでしょう。

チップセットはメジャーなクアルコム製でも、メーカーのサムスン製でもなく、台湾MediaTek製の「Helio P65 オクタコア(MT6768)」を搭載。日本向けGalaxyとしては初めてのMediaTek採用モデルとなっています。メモリは4GBで、ストレージは64GB。SDカードスロットも備えています。

Galaxyシリーズらしく機能面でも作り込まれています。プリインストールアプリでは、電卓や健康管理アプリ「S Health」、メモアプリ「Galaxy Notes」など一通りのツールを網羅。 Galaxyならではの辞書アプリも備えており、Web検索中などに文字列を選択して、用語解説を表示できます。

画面端から表示できるランチャーには、普段使うアプリ2つの組み合わせを登録して、同時に開く機能もあります。ミニツールで物差しやコンパスを表示できるなど、小技も効いています。

  • ホームアプリは上位モデルと同じ「One UI」を搭載

上位モデルにはない機能として、FMラジオ機能も搭載。アンテナ用の有線イヤホンをつなぐ必要がありますが、データ通信を使うことなくラジオを聴けます。「radiko+FM」アプリをプリインストールしているため、FM波が入らない環境でもラジオを楽しめます。

また、日本向けのおサイフケータイや防水性能もきっちり対応しています。なお、テレビ機能(ワンセグ・フルセグ)は非対応です。

  • 家にいる機会が多くなったいま、FMラジオ機能も魅力。イヤホンジャックが付いているので有線イヤホンで楽しめます

安くても確かにGalaxy、機能充実の1台

Galaxy A41は40,000円弱で買える4Gスマートフォンながら、スタイリッシュなデザインと堅実な基本性能を兼ね備えた1台。上位機種ゆずりの豊富な機能も魅力です。

特に、「薄くて大画面なスマホがほしい!」「カメラでいろいろ遊んでみたい!」という希望をもつなら、このスマホが応えられるかもしれません。もちろん性能で比較すれば、高価な最新フラッグシップスマホには及びませんが、このスマホでも満足できるという人も多いはずです。

Galaxy A41 F-41Aの主な仕様

  • OS: Android 10
  • CPU: Helio P65/2.0GHz+1.7GHz(オクタコア)
  • 内蔵メモリ: 4GB
  • ストレージ: 64GB
  • 外部ストレージ: microSDXC(最大512GB)
  • サイズ: 約153×70×8.1mm
  • 重量: 約160g
  • ディスプレイ(解像度): 約6.1インチ 有機EL(2,400×1,080ドット)
  • メインカメラ: 約4,800万画素+2,500万画素(超広角)+500万画素(深度測位)
  • インカメラ: 約810万画素
  • Wi-Fi: IEEE802.11a/b/g/n/ac(Wi-Fi 5対応)
  • バッテリー容量: 2,780mAh
  • 連続待受時間: 約620時間(4G LTE/静止時)
  • 通信速度(4G): 受信最大150Mbps/送信最大50Mbps
  • 防水/防塵: ○/○
  • 生体認証: ○(画面内指紋認証、顔認証)
  • ワンセグ/フルセグ: ―/―
  • おサイフケータイ: ○(NFC/FeliCa搭載)
  • 接続端子: USB Type-C
  • カラーバリエーション: ブルー、ホワイト、ブラック
  • 税込価格(ドコモオンラインショップ): 37,224円