みちのりホールディングスとナビタイムジャパンは2月25日から2月28日までの予定で、茨城県の日立市新モビリティ協議会が運営するMaaS実証実験で運行中の相乗りタクシーサービスにおいて、新たに「相乗り考慮巡回検索API」を利用した配車を実施している。

  • 相乗り考慮巡回検索APIのイメージ

相乗り考慮巡回検索APIとは、デマンド型交通の利用を快適化するため、乗客の乗車時間を考慮した最適な経路をAPIとして提供するサービス。

今回の実証実験では、茨城交通のバス停である「大沼BRT」を利用する住民などを対象にラストワンマイル型の相乗りタクシーサービスを提供しているといい、同サービスにおいて同APIを使用するとのこと。実際には、「Hitachi City MaaS Project」アプリで相乗りタクシーの予約が可能という。

これまでの相乗りタクシーサービスでは、複数の乗客を乗せる場合は道なりに最短距離の順で巡回するので、例えば乗客によっては目的地周辺を通り過ぎてから他の乗客を乗せて目的地へ向かうため、1人目は20分、3人目は5分と乗客毎に乗車時間の差があった。

今回の対応により、道なりの距離に加えて乗客ごとの乗車時間を考慮し、乗客を一度目的地で降車させて次の乗客の下へ向かうなど、より柔軟性の高い相乗りタクシーの配車が可能になるとしている。

また同APIの開発においては、ナビタイムジャパンの巡回経路探索技術を強化し、乗客数や乗降地点、各地点間の距離などを考慮して、タクシーの全体経路と乗客ごとの乗車時間の組み合わせの最適化を実現したとのことだ。