フジヤエービック主催のオーディオイベント「春のヘッドフォン祭 2019」が、4月27日、28日の2日間にわたり、東京・中野サンプラザにて開催されました。話題のイヤホンやヘッドホンなどのオーディオ製品が一堂に会する貴重な機会。本記事では、筆者が会場で見つけた気になる製品、こだわりの逸品をピックアップします。

Kickstarter発、インイヤーなヘッドホン「nuraphone」が日本へ

クラウドファンディングサービス「Kickstarter」にて、異例の資金(180万ドル、約2億円)を集め話題となったワイヤレスヘッドホン「nuraphone」が、国内でも正式発表となりました。会場ではnuraphoneの発表会が行われ、試聴も可能となっていました。

  • nuraphoneは、クラウドファンディングから生まれた最新ヘッドホン

    nuraphoneは、クラウドファンディングから生まれた最新ヘッドホン。インイヤー部から鮮明なサウンドを再生するとともに、オーバーイヤー部から豊かな低音を発します。試聴してみると、細かいディテールやリアリティをサウンドに感じました

nuraphoneの特徴はなんといっても、ヘッドホンのオーバーイヤーと、カナル型イヤホンのインイヤーが合体したユニークなスタイル。インイヤー部分はフレキシブルな構造となっているため、装着は見た目よりもカンタンで、フィット感も優れています。iOS / Andoroidに対応した専用アプリを利用することで、耳孔内の反射音から個人の聴覚特性を測定し、サウンドを最適化(パーソナライズ)できるのも大きな特徴です。

専用アプリを使って、60秒ほどで自動的に個々のプロファイルを測定・作成でき、自分の耳に合ったサウンドを楽しめます。ノイズキャンセリング機能も搭載しました。専用アプリと連携し、個人の耳に合わせた音楽を楽しめるのは、昨今のトレンドといえるでしょう。

  • 見た目は通常のヘッドホンと変わりません

  • インイヤー部分はフレキシブルな構造で、耳にスポっとはまる感覚がありました

ユーザーに合わせて音響空間をカスタムする技術「Super X-Fi」

ヘッドフォン祭に初出展したCREATIVEブースでは、独自のオーディオ ホログラフィ技術「Super X-Fi」を採用した製品を展示。ヘッドホンやイヤホンで、マルチスピーカーシステムでのリスニング体験を実現するといいます。

Super X-Fiは、1台のヘッドホンやイヤホンで、マルチスピーカーによるサラウンドシステムの音場を再現するための技術です。スマートフォンで顔と両耳の写真を撮影し、専用アプリに写真を登録することで、AIが個人の頭や耳の形をスキャン。アプリで作成したパーソナルデータを、スマートフォンやPCを使って、Super X-Fi対応ヘッドホンやヘッドホンアンプに保存することで、個人の耳の特徴に合わせてカスタマイズされた立体音響体験が可能です。

ブースには、ヘッドホンアンプ「CREATIVE SXFI AMP」や、USB接続のヘッドセット「CREATIVE SXFI AIR C」、Bluetoothヘッドホン「CREATIVE SXFI AIR」がラインナップされ、来場者の注目を集めていました。いずれもSuper X-Fiをサポートし、リアリティのある立体サウンドを楽しめます。

  • Super X-Fiに対応したヘッドホン製品

試聴してみたところ、多方向からの定位感というより、従来のステレオサウンドに対して空間がさらに広がるような余裕を感じました。長時間のリスニングでも聞き疲れしなそうです。

  • Super X-Fi対応のヘッドホンアンプ「CREATIVE SXFI AMP」

  • Super X-Fi非対応のヘッドホンやイヤホンの3.5mmAUX端子をアンプにつなぐと、Super X-Fiのサウンドが楽しめます