Fermi National Accelerator Laboratory (Fermilab: フェルミ国立加速器研究所)のJames Amundson氏は4月22日(米国時間)、「Scientific Linux and EL8」において、Scientific Linux 8の開発は行わずに、CentOS 8を科学計算向け環境のオペレーティングシステムとしてデプロイしていくと発表した。

CERNをはじめ他の研究所と協力し、CentOSを使って高エネルギー物理学コンピューティングに適したプラットフォームを構築していくと説明している。

  • Scientific Linux and EL8

    Scientific Linux and EL8

Scientific LinuxはFermi National Accelerator Laboratoryなどの研究組織によって開発されてきたLinuxディストリビューション。Red Hat Enterprise Linuxをベースに開発されてきた。以前、CentOSの開発が停滞した時期があり、この時期にはScientific LinuxがCentOSの存在に代わっていくと見られていた。

しかし、Red HatがCentOSプロジェクトの開発を支援すると発表してから状況が変化。CentOSの開発が継続されるようになると、相対的にScientific Linuxの必要性が低下していったと見られる。すでにリリースされているScientific Linux 6系およびScientific Linux 7系のサポートは今後も提供されると思われる。