ABEJAは3月5日、日立物流と共同でドライバーの走行中の車両データからヒヤリ・ハット状態の検出を行うAIモデルを開発したと発表した。また、共同開発したAIモデルはAI・機械学習の実装・運用プロセスを効率化するプラットフォーム「ABEJA Platform」を基盤に、日立物流が提供するスマート安全運行管理システム(SSCV)とAPI連携を行い、4月をめどに、提供開始を予定している。

ABEJAは、AIの開発・運用に必要不可欠なさまざまな大量データの取得、蓄積、学習、デプロイ、推論・再学習のプロセスを最小化するPaaS(Platform as a Service)技術「ABEJA Platform」をコアサービスとして提供している。

一方、日立物流は、事故を未然に防ぎドライバーの安全な運行をサポートするために、ドライバーの生体情報や運転中の映像などのデータをさまざまなIoTセンサから取得・解析し、事故発生に繋がる可能性のある状況を特定することで、事故を未然に防ぐSSCVを提供している。

今回、両社の取り組みでは、SSCV上に蓄積されたデータからヒヤリ・ハット状態を定義・学習することにより、走行の危険度評価を自動化するAIモデルをABEJA Platform上で共同開発し開発したAIモデルをSSCVにAPI連携し、SSCV上の機能として提供する。

具体的には、ドライバーの走行データについて開発したAIモデルを用いて解析し、ヒヤリ・ハット状態を検知することで、走行時の危険の状況をドライバーと管理者にフィードバックする機能として提供を予定し、両社は多くの物流企業に同機能を追加したSSCVを提供することで、ドライバーの体調サポートや事故防止を目指す考えだ。