SAPジャパンとABEJA(アベジャ)は10月9日、AI領域における戦略的協業を発表した。これにより、両社はAIの活用を加速し、企業の競争力を高めることを目指す。

今回の協業により、SAPのエンタープライズアプリケーション技術とABEJAのAI実装に必要な包括的なパイプラインのプラットフォーム技術を組み合わせることにより、企業のAI活用の拡大を図る。

具体的には「SAP Leonardo Machine Learning Foundation」とABEJA Platformを組み合わせた学習環境と実行環境の両方をワンストップで提供する。企業は、SAPのエンタープライズアプリケーションのデータと、それ以外で発生する動画、画像、音声、位置情報など、さまざまなデータを組み合わせ、両社の技術を利用することで新しい価値を創造できるようになるという。

具体的な活用例としては、例えばERPに入っている設備関連データや稼働状況データと、ドローンの動画検査データ・音声情報・環境情報を組み合わせて分析することによる最適な設備の予防保全などを挙げている。

また、倉庫内の在庫・入出庫の傾向・売り上げ情報、倉庫内人員の位置情報、カメラからの情報などから、入出庫の無人化やロボットの活用が可能になるなど、従来はできなかった業務内容を実現することを目指す方針だ。