2016年9月に日本法人(HubSpot Japan)を設立したインバウンドマーケティングソリューションを提供するHubSpotは10月11日、日本における事業の進捗を説明する記者説明会を開催した。

同社では、インバウンドマーケティングを「消費者を邪魔して無理に注意を向かせるのではなく、有意義なコンテンツによって惹き付けることを目指し、ブログ、検索エンジン、ソーシャルメディアなどの多彩なチャネルを活用して、潜在顧客に自社の存在を見つけてもらうアプローチ」と紹介する。

同社は、無料で使えるCRM「HubSpot CRM」を中心に、マーケティング向けの「HubSpot Marketig HUB」、営業向けの「HubSpot Sales HUB」、サポート向けの「HubSpot Service HUB」のという3つの製品を提供する。

  • 各製品の主な機能

営業、マーケティング、サポート部門で分断されがちな顧客情報を一元管理し、互いに参照することで、顧客を惹きつけ、信頼度や満足度を高められるというものだ。主に中堅・中小企業をターゲットとした製品だ。

同社は、インバウンド手法の実践に必要なCRM、マーケティング、セールス、カスタマーサービスツールが統合されたオールインソリューションだとアピールする。

米HubSpot CMO Kipp Bodnar(キップボドナー)氏

米HubSpot CMO Kipp Bodnar(キップボドナー)氏は「以前は営業に力をかけるべきだという考えだったが、インターネット普及後は、マーケティングに力をかけることで成長を加速すると考えてきた。これからは、顧客の喜びが企業の成長の原動力になる。そのためには、ビジネスのオペレーションを変えることだ。日本には、お客様第一という文化があり、負担の少ない方法で価値を最大化できる」と語る。

  • HubSpotの成長プラットフォーム

HubSpot Japan 共同事業責任者・ シニア マーケティング ディレクター 伊佐裕也氏

同社では、まずは無償の「HubSpot CRM」を使ってもらうことで、製品拡販の突破口にしたい考えだ。

HubSpot Japan 共同事業責任者 ・ シニア マーケティング ディレクター伊佐裕也氏は、「日本にはSMB向けの最適なソリューションがない。最初のCRMとして、HubSpot CRMを使っていただく」と、戦略を語った。




HubSpot Japan 共同事業責任者・ セールス ディレクター 伊田聡輔氏

HubSpot Japan 共同事業責任者・ セールス ディレクターの伊田聡輔氏は、日本市場の戦略的重点項目としてHubSpot CRMのほか、導入支援サポートの提供、パートナーシップの拡大、スタートアップ割引、お得なスイートパッケージの提供などをあげた。

スタートアップ割引では、90%引きの特別割引を用意。スイートパッケージでは、「HubSpot Marketig HUB」「HubSpot Sales HUB」「HubSpot Service HUB」の3つをセットにした「Growth Suite」を提供する。

  • 日本市場の重点項目

また、同社はパートナー経由のほか直販も開始しており、現在27名の日本法人の従業員を来年末までに40名に拡大する予定だ。