アイマトリックスは8月3日、AI(人工知能)/ディープラーニング(深層学習)技術を利用しメールによる外部への情報漏洩を予知・レポートするシステム「マトリックスインサイト」において、Office 365やGmailなどのクラウドメールサービスとの連携機能及び、新たなAI解析エンジンとしてメール発信者の感情分析機能を追加し、送信メールモニタリングの適応範囲の拡大と多機能化を図ったと発表した。

  • システム概念図

同システムでは、独自のリアルタイムディープラーニング技術により送信メールの特徴を判別できるという。

内部不正や誤操作など、組織の情報資産を脅かす可能性のあるメールや、非日常的特徴を持ったメールを抽出し、潜在的なリスクを可視化するとしている。

新機能のうちOffice 365/Gmailとの連携機能では、オンプレミス形式やクラウド形式など柔軟なシステム構成が可能となり、現在のメールサービスの構成を大幅に変更することなく同システムを利用できる。

クラウドメールに対しても、事故・内部不正・インサイダーによるデータ流出など送信メールの本文中・添付ファイルなどに含む組織の情報資産に対する脅威を予知・レポートすることで、堅牢な送信メールセキュリティを実現するとしている。

また感情分析機能については、これまで同社が培ってきたというAI研究技術と膨大なメールデータを利用し、同社独自の手法を組み合わせ、感情分析エンジンを開発したという。

これにより、送信メール本文から個人やグループの感情を分析したという。 なお、分析結果はレポートとして表示する。

レポートでは、長期的な感情の推移や、情報漏洩や退職などの要因となりうる潜在的な不満などを持つ個人やグループを可視化。感情分析レポートデータの応用により、個人が抱えるトラブルの予防や支援・人材配置の最適化など、組織の職場環境の早期改善が可能となり、業務生産性や労働意欲の向上に繋がるとしている。

なお同機能は、同システムの次期バージョン以降に順次提供予定とのこと。