Xperia XZ2 Premium SO-04K(ソニー)

  • Xperia XZ2 Premium SO-04K

発売時期:2018年夏
直販価格:112,752円(新規・一括購入時)

ソニーモバイルコミュニケーションズ「Xperia」シリーズのフラッグシップモデル「XZ2」プレミアムモデル。2017年発売された「XZ Premium」(5.5インチ)よりやや大きくなった、5.8インチで解像度4Kの「トリルミナスディスプレイ for mobile」を搭載。下り方向988Mbps/上り方向75Mbpsや5つの帯域を束ねる「5CA」に対応し、デュアルスピーカーでバーチャルサラウンド技術「S-Force」に対応、映像に合わせて本体が振動する「ダイナミックバイブレーションシステム」も搭載。さらにデュアルカメラを備え、カメラ機能では4K動画をHDR撮影可能(スマートフォンで世界初)と、とにかく全部盛りにしました、と言わんばかりのフル機能詰め込みモデルです。

特にカメラ部は、この4K HDR撮影に対応した「Motion Eye Dualカメラシステム」を搭載。モノクロ・1220万画素のイメージセンサーと、カラー・1920万画素のイメージセンサーを搭載し、静止画ではISO感度51200(!)、動画でもISO感度12800という、肉眼をはるかに超える、驚異的な高感度撮影が可能になっています。スーパースロー撮影はXZとスペックは同等ですが、スマートフォンとしては最高レベルである、フルHDでの960fps撮影が可能だ。

  • ブースにあった解説そのままで恐縮だが、最新センサー+イメージ処理チップで超高感度が実現している

HDRムービーは白飛びがほとんどなくなり、明暗差をしっかり表現できるだけでなく、色自体も鮮やかに表現できるますが、これまでは自分で撮影できる機材がほとんどなかったので、数少ない対応コンテンツをdTVなどの配信で楽しむしかありませんでした。XZ2の登場により、ハイアマチュア~セミプロが手軽に4K HDR撮影できるようになったので、今後はYoutubeなどHDRに対応した配信サイトで、こうした映像を楽しむ機会が増えそうです(むしろTVなど、4K HDRに対応した再生環境を用意するほうが難しいかもしれません)。

  • 上が4K HDRで、下がフルHDのSDR。上のほうが高精細なのは当然だが、明暗差の表現力が比較にならないくらい高い

ただし本体は約230gと重め。また、本体のデザインがXZ Premiumのスクエアなものから、丸みを帯びたものに変わったこともあってか、厚みも約11.9mm(XZ Premiumは7.9mm)と、昨今のスマートフォンとしてはだいぶ巨大になってしまいました。手が大きい方である筆者でも、片手での取り回しには少々不安を感じるサイズで、基本的には両手で扱う端末と言えるでしょう。指紋センサーも本体横から背面へ移動しており、慣れるまでは指で探りながら触ることになりそうです。

最大の特徴である4Kディスプレイは非常に美しいし、超高感度撮影や4K HDRを撮影から再生まで単体で完結できるのはXZ2 Premiumだけなのですが、4K HDRやハイスピード撮影が目的であれば、XZ2シリーズ全体が対応しているため、撮影機材と割り切るなら、XZ2やXZ2 Compactのほうが安価で取り回しもしやすいでしょう。なかなか難しい立ち位置のフラッグシップモデルだな、という印象もありつつ、ただし逆に、超高感度撮影など、Premiumならではの機能に魅力を感じるのであれば、迷わず攻めてほしい。発売は最後発となるため、ほかのモデルと比べる時間はたっぷりあります。