Dell Technologiesは、米国ラスベガスで4月30日~5月2日、プライべートイベント「Dell Technologies World 2018」を開催した。2日目の基調講演では、Dell Technologies Vice Chairman Products & OperationsのJeff Clarke(ジェフ・クラーク)氏が登場。

同氏は、4つの変革の中のITの変革と、その要素であるデータセンターの近代化(モダンデータセンター)に対して、デルがどのように取り組んでいくかを説明した。

  • Dell Technologies Vice Chairman Products & OperationsのJeff Clarke(ジェフ・クラーク)氏

5つのITトレンド

同氏はまず、なぜIT変革が必要なのかを、現在、ITの世界で起こっているトレンドについて説明した。

同氏が説明したトレンドは、現実に近い体験とコラボレーションの変化、IoT、マルチクラウド、Software Defined、AI/マシンラーニングの5つだ。

現実に近い体験とコラボレーションの変化では、AR/VRの普及やインタフェースとして、ペン、タッチ、ジェスチャーなどが利用できるようになったことで、仕事のやり方に変化をもたらしているほか、Webやソーシャル、モバイルなどによるコラボレーションによって、仕事場との境界線がなくなり、いつでも、どこでも仕事ができる環境が整ってきた点を指摘。

IoTに関しては、何10億というデバイスが接続され、データがとこにでもあるという状況が生まれている点。また、それによって、データが発生した場所(エッジ側)で、遅延ないレスポンスが求められている点を語った。

マルチクラウドでは、オンプレミスとオフプレミスを行ったり来たりする環境になり、今後は、マイクロサービス化されたアプリをコンテナ上で動作させることが常識になっていく変化に言及。

そして、Software Definedではプログラマブルな制御、AI/マシンラーニングでは、データを分析し、それによってアクションを起こし、結果を出していくという流れが当たり前になるという状況を指摘した。

同氏は、2021年までに71%のアプリがAIを活用するようになるという予測を示し、デルにおいても、サポートにおいてAIを活用し、72%のトラブルシューティングの時間を削減したほか、サプライチェーンでも利用し、10%のリードタイムを削減したという社内事例を紹介した。

同氏は、「いかにデータから情報を導き出し、それを結果に結びつけるかだ。それがIT変革の中心だ」と述べた。