Mozillaは2018年1月26日(米国時間)、「Extensions in Firefox 59|Mozilla Add-ons Blog」において、現在ベータ版として提供されているFirefox 59で導入されるエクステンション関係の新機能を伝えた。エクステンションから利用できる機能が増えることで、これまでよりも高いカスタマイズ性能を持ったエクステンションの開発が可能になると見られる。

紹介されている機能は次のとおり。

  • タブ非表示機能の提供(実験段階)。同機能は、以前のエクステンションアーキテクチャが非推奨になって以来、利用できない状況にあったが、復活の要望が多い機能だった。WebExtensionsアーキテクチャのセキュリティを確保しつつ、可能な限りタブ非表示機能の要望に応えていくよう、今後開発に取り組んで行く
  • テーマAPIの機能拡張
  • webRequest APIの改善
  • ユーザースクリプトをサポートしたい場合に利用するコンテントスクリプト動的追加機能
  • dat://、dweb://、ipfs://、ipns://、ssb://などをサポート
  • browserActionおよびpageActionの改善
  • クッキーハンドリング機能の拡張
  • プロクシ設定の上書き機能
  • エクステンションによって変更されたFirefox機能を通知する機能
  • マウスジェスチャーなどのサポートを改善するための機能追加
  • ブックマーク向けカスタムコンテキストメニューの導入
  • 新規タブページの変更を知らせる通知 - 資料: Mozilla提供

    新規タブページの変更を知らせる通知 - 資料: Mozilla

  • 新規タブページ変更を元に戻す設定 - 資料: Mozilla提供

    新規タブページ変更を元に戻す設定 - 資料: Mozilla

MozillaはFirefox 57から「Firefox Quantum」という名称を使い、高速化されたFirefoxをアピールしてきた。しかし、高速性がユーザーシェアの増加には結びついていない状況が続いている。高速化を実現するために新しい実装を採用したことで利用できなくなったエクステンションがあり、こうした状況がユーザーシェアの減少につながっている可能性がある。

Firefox 59ではタブ非表示機能をはじめ、エクステンションを開発するにあたって魅力的な機能が実装されている。こうしたエクステンション機能の拡張が、今後のユーザシェアにどのような影響を与えるか興味深い。