5つめとしてiPad Proの新製品を発表。このラインは12.9インチと9.7インチの2モデルが展開されてきたが、小型モデルは本体サイズはほぼ変わらないまま、縁を最小限にする狭額デザインとすることでディスプレイ面積を広くし、9.7インチ→10.5インチへと一回り大きくなった。CPUもA10X Fusionへと強化され、iOSデバイスとしては初めてUSB 3.0に対応するなど、既存のiPadとは見た目も性能も差をつけたいようだ。

iPad Proは、ディスプレイも120HzでHDRムービー対応となる。特徴だけ聞くとIGZOパネルのように聞こえるのだが、供給元が気になるところ。お買い得なのは、100ドル追加するだけでストレージが4倍になる256GBモデルで決まりだろう

最後の6つめは「ミュージック」だ。ここで、噂に上がっていたスマートスピーカー「HomePod」が発表された。細かいスペックなどは別記事『Apple、Siri搭載のスマートスピーカー「HomePod」を発表』に譲るとして、スピーカーとしての音質はBeatsを傘下に持ち、音にこだわりのあるアップルだけに、さほど心配はしなくて済みそう。問題は349ドルという価格と「Siriでできること」だ。

ちなみにHomePodは、アップルのスピーカー製品としては5製品めになる(はず)。Apple Design Powered Speaker、Apple Design Speaker II、Apple Pro Speaker、iPod Hi-Fi、そして「HomePod」だ

価格的には、Google HomeやAmazon Echoと対決するためにはもう少しだけ安いとうれしかったし、Siriに命令してやれることは今の所あまり多くないように見える。Homekitの制御ができることはともかく、各種IoTを束ね、外部から制御するためのブリッジになれるのはいいが、ブリッジ候補はAppleTV、iPadに続いて3つめ。そんなにブリッジばかり多くならなくても、という気はする。無理に流行に乗らなくても、というのが正直な気持ちだ。

いずれにしても日本上陸は来年以降になるため、まずは海外での評判を確かめてからということになるが、アップル製品の強みは製品同士のコンビネーションが自然でスムーズであることのはず。面倒な設定などなしに、快適に使える製品になってほしい。