まずはiMacとMacBookシリーズのアップデートで、いずれもCPUがインテル最新の「Kaby Lake」世代になり、メモリやSSDなども強化されている。一方で、来年新デザインに変わるというMac Proはさておき、MacBook AirやMac miniには触れられもしなかった(その後MacBook Airはサイレントアップデートが判明)。これまでMacBookシリーズはモバイル向けで性能の低い「core m」シリーズを採用していたので個人的には評価してこなかったのだが、Kaby Lake世代になってようやく熱対策的に満足いく性能に達したか、Core i7まで搭載できるようになったのが大きい。名実ともにMacBook Airの後継モデルとして使えるようになったと言えるだろう(値段は相変わらず高いが)。

一度に7モデルがモデルチェンジ。価格は一部モデルで下がっているが、日本での販売価格はさほど変わっていない

iMacのグラフィック性能のデモに登場した米Industrial Light & Magic社のジョン・ノール氏。あのPhotoshopを作り上げた伝説のノール兄弟(弟のほう)なのだが、会場からの反応はイマイチ。これが世代の違いなのか?

大きな発表としては、プロ向けモデルとなる「iMac Pro」だ。もともとコンシューマ向け市場に出した製品のプロ向けモデルということで、往年のMacファン向けの表現をするなら「Performa Pro」みたいな製品名にクラクラしたが、中身はそれ以上に過激。最大で18コア(!)のXeonプロセッサに最新のRadeon Pro「Vega」GPU(ちなみにVegaはコードネームなので、製品名はきっと6x0などの数字になる見込み)、メモリも最大128GBが搭載できる、まさにワークステーション級の怪物マシンだ。Proというか「Performa GT-R」みたいなものである。

これだけ盛りに盛っていると発熱が心配だが、そこは新しい空冷システムを内蔵することで、現在の27インチiMacのボディでなんとかするようだ。アップルの期待通り動作すれば、単独CPU搭載モデルとしては世界最強のマシンになるのは確定事項。大いに期待したい。

iMac Pro、高性能モデルがブラックボディなところもPerforma譲りか。ちなみに付属するテンキーつきMagic Keyboardはシルバーモデルが今日から販売開始済み(1万3,800円)