最も重視した点は「薄さ」と「軽さ」だと語るSrinivasan氏

YOGA BOOKの開発において、最も大切にしたのは「モビリティの追求」。それがYOGA BOOKのDNAだという。

それを実現するために、最も力を入れ、工数をかけた部分は、「薄さ」と「軽さ」だった。

「モビリティの追求に『なるべく薄く』『なるべく軽く』は重要な要素。信じられないぐらいに薄く、信じられないぐらいに軽い製品を目指した。それでいながら生産性を高める要素を盛り込んだ」。

YOGA BOOKでは、薄さ9.6mm、重さ690gのスペックを実現している。

「タブレットの場合、700gを超えると長時間持っていられない状況が生まれてしまう。700gを切ると、タブレットで読書をしてみようという気になる。また、薄さに関しては、取り外しができるノートPCでは、タブレット部が10mm以下のものがあるが、YOGA BOOKで目指したのは、タブレットとキーボードをあわせて10mm以下。これが新たなモビリティデバイスの条件であると考えた」とする。

あるとき、開発チームは、10.6mmまでに薄さであれば実現できると提案してきたという。だが、それでは、究極のモバイルデバイスは実現できない。Srinivasan氏は、10mm以下にすることを改めて要請した。

「ここから10mmを切るために数カ月かかった。タッチパネルのフィルム導光板をはじめ様々な部品や材料を追求し、さらにマグネシウムアルミニウム合金の採用で、剛性を持たせながら薄型軽量化を図った。加えてmicroUSBの採用や、薄型カメラモジュールの採用も薄型化に貢献している。すべてのコンポーネントを、『薄型』『軽量化』『小型化』の観点から見直した」と語る。

真横から見たYOGA BOOK

2万5000回の開閉試験を実施

だが、薄さを追求すると、堅牢性への不安が募るのも確かだ。10mmを切る薄さに対しては、開発当初のリサーチでは不安の声が相次いだ。

「軽くて薄いと壊れそうだ、という感覚が先行する。そこで、メタルを追加して、この不安を払拭した。2万5000回の開閉試験を行うなど、徹底した試験を行うことで堅牢性を担保している」。

Android版で約15時間、Windowsで約13時間にもなるバッテリ駆動時間も、薄型軽量化を実現しながらも、高い次元でバランスをとったものだ。

「YOGA BOOKをモバイルデバイスとして使用する際に24時間の連続使用が必要なのか、との議論も行った。15時間というバッテリ駆動時間は、モビリティで一日利用する使い方から逆算したものである」とする。

CPUには、Intel Atomプロセッサ x5-Z8550を搭載しているのも、性能とバッテリー駆動時間、想定される利用環境をもとにして、決定したものだ。「YOGA BOOKの用途を想定すれば、このプロセッサの選択が最適だったと判断している」と、Srinivasan氏は語る。

デザインもモビリティには重要な要素だ。

筐体に使用したマグネシウムアルミニウム合金の採用に加えて、画面とキーボードの接合部分には腕時計のバンドをモチーフにした「ウオッチバンドヒンジ」を採用。デザイン性を高めるだけでなく、少ない力でも簡単に開閉できる合理性も備え、「人に見せたくなるデザインが実現できた」と自信をみせる。

画面とキーボードをつなぐウオッチバンドヒンジ