普及に向けた課題は?

ところが、iOSのApple Mapsが持つナビゲーション機能は日本の道路で誘導を行うには不十分で、よく指摘されるがVICSなどの交通情報案内サービスを機能的にサポートしない。そのため、既存のカーナビと組み合わせが必要となる。本来、CarPlayのような仕組みは、ディスプレイオーディオを搭載して「パネル操作」と「ディスプレイへの情報表示」に特化し、ナビゲーション機能を含むインテリジェントな部分はiPhone側に任せるというスタイルが理想だと思われる。Apple Maps以外のカーナビアプリを提供する方法もあるが、当面は両者が併存して互いが補完し合う状態が続くと思われる。

今回、GMでは新車の日本投入にあたって全モデルでのCarPlay搭載を表明したが、シボレーとキャデラックの年間販売台数シェアは1%未満で、米国ほどの影響力はないだろう。おそらくは、CarPlayの対応車種が増えて日本に浸透していくには、北米市場よりもさらに時間がかかるはずだ。特に国内最大シェアを持つトヨタは当面の対応を見送っており、現在のところ、前述のパイオニアのような後付けナビを利用する以外にない。

CarPlayの提携パートナーは多いが国内自動車メーカーは静観の構えか

CarPlayのライバルはApple製品!?

このようにCarPlay市場がようやく立ち上がりつつあるなか、Appleはすでに次の視野が見えているといわれる。もともと、CarPlayのような仕組みの開発は車載インフォテインメントの先にある「自動車制御」の世界への第一歩だと考えられている。

同じような仕組みを提供するGoogleも同様の考えを持っていると考えられるが、この部分は自動車メーカーの聖域であり、絶対にAppleやGoogleのような新興メーカーの侵入を許すことはないだろう。

そのため、Apple自らが自動運転車の開発を視野に同分野への参入をうかがっているという話がたびたび出ており、CarPlayが市場に浸透するよりも先に「Apple Car」のようなものが先にデビューしてしまう可能性もある。Apple Carの最初のタイムラインは2019年が目安だとされているが、日本ではどちらが先に本格的に立ち上がることになるのか、その意味で楽しみだ。