そして、最近、出たばかりのApple WatchはOSが新しくなり「WatchOS 2」になるという。このWatchOS 2はこの秋に一般向けにリリースされるということなので、半年も経たずに大幅に改良されることになる。
このWatchOS 2では、「タイムトラベル」機能というものが搭載され、デジタルクラウンを回すことで、その時間帯の自分のスケジュールやその時間帯のニュースなどの情報を表示してくれるという。まさにタイムトラベルだ。
また、横向きの表示が可能になるのも面白い。腕から外して充電しているときや、その辺に置いているときはディスプレイが横を向いてしまうわけで、これは必要な機能だろう。また、文字盤にユーザーの写真やタイムラプス動画を使えるなどというのも自由度が高くていい。
さらにすごいのは、Apple Watchでは多くのアプリがネイティブになるということ。つまりはApple Watch上でプログラムが動くようになる。現在のApple Watchでは一部のアプリはiPhone側で処理をしてApple Watchにデータを送るというような処理をしているため、動作がスムーズではなかった。これが改善されるということ。
また、Apple WatchのデジタルクラウンやTapticEngine、心拍センサー、加速度センサーなどがアプリから使えるようになる。ようやく、Apple Watchの本来の機能を活かしたアプリがこの秋以降に出てきそうだ。
すべてのアップルユーザーは実験台?
WatchOS 2による大きな進化を見ていると、まるで今までのAppleWatchが単なる助走期間に過ぎなかったかのように感じてしまうところもある。これがアップルのいいところでもあり、悪いところでもあるのかも知れない。
ソフトのアップデートで驚異的に機能を刷新するのはいいが、それまで使っていたユーザーはまるで実験台じゃないか、ということだ。
まあ、それは早くマーケットに製品を出したいという気持ちのあらわれとも言える。他のスマートウオッチと比較して、Apple Watchはいろいろな面で完成度が高いと思えるが、それはより高いものを目指して開発しているためで、解決しなければならないキーも多いのだろう。