Cloud Gate

Cloud GateはDirextX 10をターゲットにしたベンチマークで、一応DirectX 11対応であるが(Ice Stormの場合と同様に)DirectX 10相当の機能しか使っていない。Futuremarkは、このテストをDirectX 10ベースのGPUの評価用に適当としている。デフォルト解像度は1280×720で、GPUメモリ利用量は256MBと説明されている。ちなみにゲームエンジンそのものは、次のFire Strikeと共通で、ただしDirectX 10相当になるようにライティングなどを簡素化したものだそうだ。

Graphics Test 1: シンプルなShaderにした時のGeometoryの性能を見るテスト。3MのVerticesと45万のPrimitiveが生成されるが、Shaderの負荷は平均110万Triangles/frameに抑えられている。Particleは利用されるが、Volumetric illuminationは無効化されている。またPost ProcessingでDepth of FieldとFFTベースのbloomが付加されている。平均して18M Pixels/Frame程度の処理負荷となる(Photo31,Movie:CloudGate_Graphics1)。

Photo31: Depth of fieldの効果が効きすぎと思うほど顕著なシーン。

動画
Movie:CloudGate_Graphics1

Graphics Test 2: Graphics Test 1と良く似たシーンであるが、Geometoryの負荷を減らし、その分複雑な処理をShaderに行わせたテストである。Verticesは1.8Mほどで、Primitiveも34万に抑えられ、Shaderの処理は69万Triangles/frameになっている。Post ProcessingはGraphics Test 1と同じだが、Simple volumetric illuminationが利用されている一方でParticleはこちらは使っていない(Photo32,Movie:CloudGate_Graphics2)。

Photo32: ゲートから出てくる宇宙千そのものは小ぶりになっているが、その分テクスチャが色々張り込んであったりして、少し傾向が異なる。

動画
Movie:CloudGate_Graphics2

Physics Test: こちらもBullet Open Source Physics Libraryが利用される。このテストでは32のWorldが利用され、それぞれのWorldは4つのSoft bodyと4つのジョイント、それと20のRigid bodyから構成される。こちらもIce Stormの時同様にCPUコアあたり1つのThreadが計算に割り当てられ、GPUは計算に利用されない。またテストは20秒間行われるが、最初の8秒分の結果は捨てられ、続く12秒分の結果で測定される(Photo33,Movie:CloudGate_Physics)。

Photo33: 最初の8秒というのは、要するに飛び出した宇宙船の衝撃波がこの植物(?)に届く前あたりで、ここはあまり比較にならないということなのだろう。

動画
Movie:CloudGate_Physics

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