IDC Japanは9月27日、国内携帯電話市場の2011年第2四半期(2011年4月~6月)の出荷台数を発表した。これによると、同期の国内出荷台数は前年同期比15.2%減の822万台となり、国内携帯電話市場は7四半期ぶりのマイナス成長を記録した。

マイナス成長の要因として、3月11日に発生した東日本大震災の影響により主要関連部品の供給に問題が生じ、「夏モデル」となる新規製品の投入時期が大幅にずれ込んだことが挙げられている。

ただし、スマートフォンは順調な成長を維持しており、出荷された携帯端末の2台に1台がスマートフォンという状況までになり、同四半期における携帯電話出荷台数に占めるスマートフォン出荷台数の比率は45.5%に上昇している。

OS別出荷台数では、Android端末が前年同期比で約6.5倍の274万台に達し、iOS端末も前年同期比で2倍以上の99万台の出荷実績となった。

ベンダー別シェアでは、国内上位3通信事業者向けにスマートフォン端末を幅広く出荷しているシャープがシェア24.7%で、21四半期連続してトップの地位を獲得した。第2位以降は、富士通・東芝(19.1%)、前四半期に引き続きアップル(12.1%)、京セラ、ソニーエリクソンがランクインしている。

国内携帯電話出荷台数ベンダー別シェア(2011年第2四半期) 資料:IDC Japan

PC 携帯端末&クライアントソリューション シニアアナリストの木村融人氏は、2011年第3四半期(7月~9月)以降の見通しに関して、「同年第2四半期の携帯電話市場の落ち込みは一時的なものになる可能性が高い。実際、部品供給の問題も解消され、6月後半以降のスマートフォン需要はプラス成長を記録しており、第3四半期は再びプラス成長に回復すると予測している」と述べている。