経路探索・移動ナビゲーションサービス「NAVITIME」を展開するナビタイムジャパンが大きく躍進している。携帯電話が高機能化するとともに、エンドユーザーの生活支援ツールとしての側面を強くする中、このようなサービスが、さらに重要になっていく可能性がある。NAVITIMEのこれまでの歩みと今後の展開を、同社を率いる大西啓介社長に訊いた。

ナビタイムジャパン代表取締役社長の大西啓介氏

高い評価の理由は、あらゆる交通手段網羅するトータルなサービス

NAVITIMEは出発地から目的地までの最適な経路を検索できるナビゲーションサービス。電車、飛行機、バス、車、徒歩などの移動手段を組み合わせ、「個人」にとって最適なルート・所要時間を提示してくれる。サービスはPC向けと携帯電話向けに展開。携帯電話向けには、NTTドコモ/ソフトバンクモバイル/イー・モバイル/ウィルコム端末では「NAVITIME」として搭載、KDDIでは同様のサービスを2社共同開発による「EZナビウォーク」「EZ助手席ナビ」として提供している。

2007年6月の時点でEZナビウォークのユーザー数はすでに115万人を数え、EZ助手席ナビは46万人。NAVITIMEの有料ユーザー数は、2008年10月には95万人に達している。NAVITIMEではサービスの開始から5年間は一切広告を行ってこなかったが、クチコミだけで100万人のユーザーを獲得したという。NAVITIMEはなぜ大きな支持を得ているのか。

(左)PC版NAVITIMEトップページ、(右)携帯版NAVITIMEトップページ。携帯版NAVITIMEの有料会員は、PC版との連携が可能。自宅や会社のPCで登録した地点やルートを携帯電話でも確認できる。履歴も共通なので、PCで調べた経路を出先から携帯を使って再検索できる