COLLADAはベクターグラフィックスをサポート。OpenGL版のFXシステムも規格策定開始

ソニーが提唱し、2005年にKhronos管理下のオープンスタンダード規格となったメディアデータのXMLベースなインポート/エクスポートメソッドが「COLLADA」だ。

COLLADAはソニー発のオープンスタンダード規格。メディアデータのインポート・エクスポートのためのXMLベースの共通フォーマット

主要3DアプリケーションやミドルウェアではCOLLADAの積極対応が行われつつある

現在、リリースされているCOLLADAは1.4だが、これに、ベクターグラフィックスのインポート/エクスポートに対応する拡張を行う新バージョンの規格策定に乗り出したとのこと。これは2008年にCOLLLADA 1.5として発表されると思われる。

次バージョンのCOLLADAではベクターグラフィックスをサポート予定

もうひとつKhronosが規格策定中なのは、シェーダプログラムやレンダリングエフェクトをフレームワーク的に記述できるファイルフォーマットだ。これはNVIDIAのシェーダ言語CgでいうところのCgFX、マイクロソフトのシェーダ言語HLSLでいうところのFXに相当するもののOpenGL版というイメージになる。作成したシェーダのランタイムを容易にアプリケーションに組み込むことの出来るシステムがOpenGLシステムにも欲しいという声が開発者達から多く上がるようになり、これへ対応した格好だ。テキストベースのCOLLADAとは異なり、バイナリファイルレベルのフォーマットでの実装も検討中だそうで、COLLADAとは差別化が図られるものの、それでも連携までもを視野に入れて規格を設計しているとのこと。Trevett氏によれば「2008年には最初のドラフト版の仕様を明らかに出来るだろう」とのことだ。

この他、Trevett氏はKhronosではネーミングが定まっていない新APIとして「Windowingシステム」の規格策定ワーキンググループを発足したことも明らかにしてくれた。これはマイクロソフトWindowsではお馴染みの、GUIとしてのウィンドウ描画やデスクトップ描画などの表示や合成を司るサブシステム(API)。OpenGL ESやOpenVGなどを駆使してウィンドウベースのアプリケーションやOSシェルのようなものを作成する場合に利用するサブシステムになる。これも最初のドラフト版の仕様が2008年に発表される見込みだ。

glFXはOpenGLエコシステムにおけるFXファイル。OpenGLとOpenGL ESとで共通に使えることを視野に入れて規格策定中だ