世界初のオープンプラットフォームなサウンド関連標準API「OpenSL ES」が年内に登場予定

メディアAPIのスイートを目指すKhronosが、グラフィックス/映像関係の次に手を伸ばしてきたのがサウンド関連だ。

実際問題、これまでに様々なMIDIのような電子楽器制御プロトコルや、立体音響技術などは多様なサウンド技術が存在してきたが、DirectXのDirectMusic(DirectSound)以外に、標準APIが存在してこなかった。そのために、そのハードウェアごとに独自実装を余儀なくされてきた経緯がある。

そこでKhronosではAPIの標準化と、各種サウンド機能のハードウェアアクセラレーションの実装のしやすさを提供するために「OpenSL ES」というAPI規格を提唱したのだ。

「OpenSL ES」は業界初のオープンプラットフォームなサウンド関連API。Khronosはグラフィックスだけでなくサウンド関連APIの整備も開始した

アナウンスは2005年から行われてきており、夏は間に合わなかったが、2007年内にOpenSL ES 1.0がリリース出来る見込みだという。

OpenSL ESでは、サウンドや楽曲の再生制御のAPIもサポート予定なのだが、これは前述のOpenMAX ALと機能が被ってしまう。

ここは首尾一貫した仕様を実装する必要があると判断したKhronosでは、OpenMAX AL規格策定グループとOpenSL ES規格策定グループが連携して作業を行っている。

OpenSL ESのロードマップ

OpenSL ESとOpenMAX ALは一貫した仕様のAPIが実装される予定