Noctuaというと、静音性に優れる高性能ファンやCPUクーラーで人気のメーカーであるが、今回のCOMPUTEXでは、ちょっと変わった製品を出展していたので、ここで紹介したい。それは、米Carbice製のカーボンナノチューブ素材を使ったという熱伝導パッド「NT-CP1 AM5/4」だ。AMDのSocket AM5/4に最適化されており、今年9月に発売される予定。

  • この海苔みたいなのが「NT-CP1 AM5/4」。カーボンなので、さすがにNoctuaカラーではない

    この海苔みたいなのが「NT-CP1 AM5/4」。カーボンなので、さすがにNoctuaカラーではない

カーボンナノチューブは、銅よりも優れた熱伝導性を持つ素材である。この熱伝導パッドの大きな特徴は、中心にアルミが入っており、その上下にカーボンナノチューブが生えた構造になっていること。このアルミのおかげで、競合製品に比べ、耐久性が高く、扱いやすくなっている。人工衛星などでも使われているそうだ。

  • 断面の電子顕微鏡写真。アルミの中心材の上下に、カーボンナノチューブが伸びているのが分かる

    断面の電子顕微鏡写真。アルミの中心材の上下に、カーボンナノチューブが伸びているのが分かる

熱伝導性能が気になるところだが、長所としてアピールされているのは、熱伝導性能の高さそのものではなく、長期的な劣化のしにくさ。グリスの塗り直しのようなことは必要なく、長期的なパフォーマンスを重視するユーザーに適しているという。

Noctua製のグリス「NT-H1」と比較したグラフでは、当初、6℃ほどの差を付けられていたものの、カーボンナノチューブは表面の微細構造に徐々に適合するということで、性能が向上。一方、グリスは徐々に性能が低下し、途中で逆転、その差がどんどん開いていくという結果になった。

  • Ryzen 9 9950Xでのテスト結果。NT-CP1(青)は当初、NT-H1(緑)より冷却性能で劣るが、3,700サイクルあたりで逆転していることが分かる

    Ryzen 9 9950Xでのテスト結果。NT-CP1(青)は当初、NT-H1(緑)より冷却性能で劣るが、3,700サイクルあたりで逆転していることが分かる

NoctuaとCarbiceは、自作PC向け製品に関する長期的な戦略的パートナーシップを締結。今後の製品開発で協力するとともに、Noctuaが小売市場向けに独占的に販売していくということだ。