こんにちは。プライム・ストラテジーの相馬理紗です。 WordPressのプラグイン・テーマの脆弱性情報を公開しているWebサイト「Wordfence」から、日本の利用者にも影響がありそうなものを中心に紹介する本連載。

今回は、2025年3月27日~4月9日までに報告されたWordPress脆弱性のうち、Wordfenceが公開しているデータフィードより以下の条件を満たすものを紹介します。

  • WordPress.orgにおける“Active installations"が10万以上である
  • 日本語の翻訳に対応している

深刻度が高い脆弱性

深刻度が高い脆弱性は以下2件です。

プラグイン: Advanced Order Export For WooCommerce

対象バージョン 3.6.0までの全てのバージョン
修正バージョン 4.0.1
CVSS 高 (7.5)
脆弱性概要 3.6.0までの全てのバージョンに、空白文字を利用してXML構造を少し修正することで、XLSXリーダーでXXE攻撃を防ぐセキュリティ・スキャナを回避できる脆弱性が存在する。ユーザーが自分のExcel (XLSX) シートをアップロードできるサーバで、細工されたシートを提供することによって、サーバファイルや機密情報が開示される可能性がある
対応方法 4.0.1以降にアップデートする
CVE https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-45293
公開日 2024-10-07 00:00:00 (2025-04-07 18:19:55更新)
詳細 https://www.wordfence.com/threat-intel/vulnerabilities/id/38f950b7-e3a0-4e05-a8b0-9cc6b6c66b0c

プラグイン: TablePress

対象バージョン 2.4.2までの全てのバージョン
修正バージョン 2.4.3
CVSS 高 (7.5)
脆弱性概要 2.4.2までの全てのバージョンに、空白文字を利用してXML構造を少し修正することで、XLSXリーダーでXXE攻撃を防ぐセキュリティ・スキャナを回避できる脆弱性が存在する。ユーザーが自分のExcel (XLSX) シートをアップロードできるサーバに細工されたシートを提供することによって、サーバファイルや機密情報が開示される可能性がある
対応方法 2.4.3以降にアップデートする
CVE https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-45293
公開日 2024-10-07 00:00:00 (2025-04-07 18:19:55更新)
詳細 https://www.wordfence.com/threat-intel/vulnerabilities/id/38f950b7-e3a0-4e05-a8b0-9cc6b6c66b0c

これらの脆弱性は、ユーザーが自分のエクセル (XLSX) シートをアップロードできるサーバに細工されたシートを提供することによって、サーバファイルや機密情報が開示される可能性があるものです。

ファイルのアップロードには一般的に権限が必要となりますが、認証していない攻撃者のアップロードが許可されていないか確認が必要です。

プラグインが同梱するPHPライブラリ PhpSpreadsheet 1.29.1未満のすべてのバージョン、2.0.0から2.1.1未満のすべてのバージョン、2.2.0から2.3.0未満の全てのバージョンが影響を受けます。

他の脆弱性: 14件

以下、他の脆弱性14件を紹介しましょう。

プラグイン: ElementsKit Elementor Addons and Templates

対象バージョン 3.4.7までの全てのバージョン
脆弱性概要 寄稿者以上の権限を持つユーザーで認証済の場合に、ユーザーが挿入されたページにアクセスするたびにウェブスクリプトが実行される、任意のウェブスクリプトをページに挿入できる
詳細 https://www.wordfence.com/threat-intel/vulnerabilities/id/35969379-e668-4045-8de7-696f196ba5b0

プラグイン: Photo Gallery by 10Web

対象バージョン 1.8.32までの全てのバージョン
脆弱性概要 管理者者以上の権限を持つユーザーで認証済の場合に、ユーザーが挿入されたページにアクセスするたびにウェブスクリプトが実行される、任意のウェブスクリプトをページに挿入できる。これはマルチサイトでインストールされている場合と、unfiltered_htmlを無効にしてインストールされている場合にのみ影響する
詳細 https://www.wordfence.com/threat-intel/vulnerabilities/id/66fd9aa4-c8ec-42d6-b03a-7534d964e38f

プラグイン: LuckyWP Table of Contents

対象バージョン 2.1.10までの全てのバージョン
脆弱性概要 認証していない攻撃者が、管理者にリンクをクリックさせることで、偽のリクエストを使って任意のウェブスクリプトをページに挿入することが可能となる
詳細 https://www.wordfence.com/threat-intel/vulnerabilities/id/82df5b2e-4c4a-402f-99c9-694fa710009b

プラグイン: Advanced Google reCAPTCHA

対象バージョン 1.29までの全てのバージョン
脆弱性概要 購読者以上の権限を持つユーザーで認証済の場合に、特にプラグインの設定ページを開いたことがなく、かつ、「welcome message」を消していない場合、既存のSQLクエリに追加のSQLクエリを付加することで機密情報をデータベースから抜き出すことを可能となる
詳細 https://www.wordfence.com/threat-intel/vulnerabilities/id/963a9b30-9194-4abc-aa69-eb333cbddef3

プラグイン: Responsive Lightbox & Gallery

対象バージョン 2.4.8までの全てのバージョン
脆弱性概要 寄稿者以上の権限を持つユーザーで認証済の場合に、ユーザーが挿入されたページにアクセスするたびにウェブスクリプトが実行される、任意のウェブスクリプトをページに挿入できる
詳細 https://www.wordfence.com/threat-intel/vulnerabilities/id/d99d4b9a-aa09-434d-91a8-7afaa0e8b5db

この脆弱性は、プラグインが同梱するJavaScriptライブラリFancyBoxのバージョン1.3.4 から3.5.7までに存在する脆弱性に起因するものです。

プラグイン: Firelight Lightbox

対象バージョン 2.3.3までの全てのバージョン
脆弱性概要 寄稿者以上の権限を持つユーザーで認証済の場合に、ユーザーが挿入されたページにアクセスするたびにウェブスクリプトが実行される、任意のウェブスクリプトをページに挿入できる
詳細 https://www.wordfence.com/threat-intel/vulnerabilities/id/d99d4b9a-aa09-434d-91a8-7afaa0e8b5db

この脆弱性は、プラグインが同梱するJavaScriptライブラリFancyBoxのバージョン1.3.4から3.5.7までに存在する脆弱性に起因するものです。

プラグイン: Pods

対象バージョン 3.2.8.1までの全てのバージョン
脆弱性概要 管理者以上の権限を持つユーザーで認証済の場合に、ユーザーが挿入されたページにアクセスするたびにウェブスクリプトが実行される、任意のウェブスクリプトをページに挿入できる。これはマルチサイトでインストールされている場合と、unfiltered_htmlを無効にしてインストールされている場合にのみ影響する
詳細 https://www.wordfence.com/threat-intel/vulnerabilities/id/43b59e94-047e-4bdf-abe1-538f2f043ffe

プラグイン: Enable Media Replace

対象バージョン 4.1.5までの全てのバージョン
脆弱性概要 認証していない攻撃者が、ユーザーにリンクをクリックさせることで、偽のリクエストを使って任意のウェブスクリプトをページに挿入することが可能となる
詳細 https://www.wordfence.com/threat-intel/vulnerabilities/id/54c79532-588d-4afd-ad01-199b5c4ce4d0

プラグイン: Smush Image Optimization

対象バージョン 3.17.0までの全てのバージョン
脆弱性概要 管理者以上の権限を持つユーザーで認証済の場合に、意図されたディレクトリの外のファイルを操作可能となる
詳細 https://www.wordfence.com/threat-intel/vulnerabilities/id/5d4c92dd-a605-42b5-af10-0a0e25461dde

プラグイン: Photo Gallery by 10Web

対象バージョン 1.8.33までの全てのバージョン
脆弱性概要 認証されていない第三者が、ユーザーが挿入されたページにアクセスするたびにウェブスクリプトが実行される、任意のウェブスクリプトをページに挿入できる
詳細 https://www.wordfence.com/threat-intel/vulnerabilities/id/6d849f5a-f013-4b1d-b606-c7efefdfaca5

プラグイン: LuckyWP Table of Contents

対象バージョン 2.1.10までの全てのバージョン
脆弱性概要 認証されていない第三者が、管理者にリンクをクリックさせることで、偽のリクエストを使って任意のウェブスクリプトをページに挿入することが可能となる
詳細 https://www.wordfence.com/threat-intel/vulnerabilities/id/82df5b2e-4c4a-402f-99c9-694fa710009b

プラグイン: Slider, Gallery, and Carousel by MetaSlider

対象バージョン 3.94.0までの全てのバージョン
脆弱性概要 管理者者以上の権限を持つユーザーで認証済の場合に、ユーザーが挿入されたページにアクセスするたびにウェブスクリプトが実行される、任意のウェブスクリプトをページに挿入できる。これはマルチサイトでインストールされている場合と、unfiltered_htmlを無効にしてインストールされている場合にのみ影響する
詳細 https://www.wordfence.com/threat-intel/vulnerabilities/id/af343eab-8327-4b13-91b9-f58535014d47

プラグイン: Broken Link Checker by AIOSEO

対象バージョン 1.2.3までの全てのバージョン
脆弱性概要 寄稿者以上の権限を持つユーザーで認証済の場合に、既存のSQLクエリーに追加のSQLクエリーを付加することで機密情報をデータベースから抜き出すことを可能となる
詳細 https://www.wordfence.com/threat-intel/vulnerabilities/id/ce2d582e-4f50-4b55-9f3b-3c46d96c0927

プラグイン: Import any XML, CSV or Excel File to WordPress

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