Ziff Davisは4月23日(米国時間)、「FCC's Foreign-Made Router Ban Expands to Portable Wi-Fi Hotspot Devices|PCMag」において、外国製Wi-Fiルータの販売を禁止する米連邦通信委員会(FCC: Federal Communications Commission)の規制が携帯型Wi-Fi機器(別名:モバイルルータ、ポケット型Wi-Fi)に拡大されたと報じた。
- 関連記事:「米国、外国製Wi-Fiルータを事実上排除へ 新製品の販売を禁止 | TECH+(テックプラス)」、「なぜ外国製Wi-Fiルータ排除では不十分なのか 米規制の限界と課題 | TECH+(テックプラス)」
ポケットWi-Fiはなぜ規制対象になったのか?
これは同委員会が4月22日に更新した「よくある質問と回答(FAQ: Frequently Asked Questions)」により明らかになった。通常の携帯型Wi-Fi機器はSIMカードを搭載し、携帯電話通信網(4Gや5G回線)を介したインターネット接続を提供する。そのため一般的なルータとは別カテゴリーとして認識され、規制の対象外とみられていた。
ところがFAQの更新後、「私の消費者向けルーターは国家安全保障決定に該当しますか?」との質問に対し、次の項目を該当機器として回答したことが判明した。
- 家庭用の携帯型またはモバイルMiFi Wi-Fi、ホットスポットデバイス
- 家庭用のLTE/5G CPE(Customer Premises Equipment)デバイス
これら指定により、家庭用の携帯型Wi-Fi機器全般が禁止対象に含まれることが確定した。対象は「家庭用のみ」で、企業向けや軍用製品は対象に含まれない。また、ホットスポット機能(テザリング)を備えた携帯電話(スマートフォン)も規制の対象からは外れている。
ポケットWi-Fiはなぜ規制対象になったのか?
同規制は新製品のみを対象としている。規制の施行前にFCCに承認されたデバイスの販売および利用は許可されるため、大きな混乱は起きないと予想されている。
同規制は条件付き承認を申請することで、免除を受けられる仕組みがある。規制の施行時までに申請した企業は皆無だったが、Ziff Davisによると4月22日にAmazonが3社目の免除企業になったという。
先行企業はNETGEARおよびAdtranで、AmazonはWi-Fiルータ「eero」シリーズおよび「Leo」を条件付きの免除対象として承認された。これら米国企業が先行する理由としては「製造拠点を米国内に移転する計画を提出する要件」が影響したと推測されている。
規制拡大で何が起きる?今後の懸念は
Global Electronics Associationのチーフエコノミストは次のように述べ、今回の対象拡大に懸念を示した。
「新しい製品カテゴリーへの(規制の)拡大、とりわけ今回のWi-Fiホットスポット機器への拡大は、このアプローチがいかに容易に当初の枠組みを超えて、さらなる種類の接続デバイスにも拡大できるかを示している」
つまり、今回の措置により、同委員会の判断一つで規制対象を拡大できることが明らかになったと指摘している。同委員会の今後の予定は定かでないが、通信機能を持つすべてのデバイス(テレビや自動車など)に対象を拡大する可能性が懸念されている。
