前回まで「Google Pics」を用い、AIを活用しながら画像の生成だけでなく、編集できるようになったことを説明しました。しかし2026年10月29日、グーグルは画像以外のファイルに関しても、「Gemini」を活用してさまざまなファイルを生成するだけでなく、編集できる機能を加えたことを明らかにしています。「Google Workspaceをビジネスで活用する」の過去回はこちらを参照。

実際、同社の発表によると、GeminiではPDFのほか、「Googleドキュメント」「Googleスプレッドシート」、スライドデッキやMarkdownファイルなど、さまざまな形式のファイルを生成してその内容を直接確認できるだけでなく、編集も可能にしたとしています。このうちPDFはスマートフォンの「Gemini」アプリでも確認や編集ができますが、それ以外はWeb版での対応になるとのことです。

PDF内のテキストを直接修正する

そこで今回は、実際にGeminiで生成したPDFファイルを、Gemini上で直接編集して内容を変えてみたいと思います。ちなみに今回用いるのは以下のような内容のPDFファイルで、文章だけでなく表も含まれています。

  • Google Workspaceをビジネスで活用する 第150回

    今回用いるPDFファイル。Geminiに東京23区の地価推移に関するレポートを生成してもらったものだ

ファイルを生成するとGemini上で直接プレビューができるようになっているので、その場で内容を確認できるのはもちろんですが、テキストであればそのまま直接編集することが可能。Googleドキュメントなどと同様に、編集したい場所にカーソルを合わせ、必要に応じて文字を入力したり、削除したりすればOKです。

  • Google Workspaceをビジネスで活用する 第150回

    PDF内のテキストは直接編集することが可能。必要に応じて文章を追加したり、削除したりすればよい

ただ直接編集できるのは、あくまでテキストだけですので、文字のサイズや色、フォントなどを変更したい場合はAIの力を借りることになります。まずは変更したい場所の文字を選択すると、プロンプトを入力するボックスが現れるので、こちらに変更したい内容をプロンプトで入力します。

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    文字の色やサイズなどを変更したい場合は、変更したい文字を選択(1)した後、現れたボックスにプロンプトを入力(2)する

その後、しばらく待つと、指定した通りにフォントの色やサイズなどが変更されます。

  • Google Workspaceをビジネスで活用する 第150回

    しばらく待つとフォントの色やサイズが指定した通りに変更される

そしてAIを活用すれば、自ら作業する必要なく、PDFファイル内の特定の内容を、指定した通りに変更可能です。例えば、今回のPDFでは東京の土地価格の推移が5つのフェーズに分けて記されているのですが、AIを活用してこれを3つにまとめてもらいましょう。

AIを使ってPDFの内容を大きく変更する

そのためにはまず5つの項目を選択し、プロンプトの入力ボックスが現れたら項目を3つに集約するよう指示します。

  • Google Workspaceをビジネスで活用する 第150回

    内容を大きく変更したい場合は、変更したい場所を選択し(1)、その後ボックスに変更したいプロンプトを入力(2)する

しばらく待った後、指示通り項目が3つに集約され、より簡潔になったことが分かります。

  • Google Workspaceをビジネスで活用する 第150回

    しばらく待つと指示した通り、項目を3つに集約した内容に変更されているのが分かる

これをさらに応用すれば、表をグラフに変えることなども可能です。その方法は先と同じように、変更したい表を選択した後、プロンプトで表をグラフにするよう指示するだけです。

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    表をグラフにしたい場合は、表を選択(1)した後、ボックスに表をグラフにするようプロンプトで指示をする(2)

その後、しばらく待つと、下のように表の内容を基にグラフへと変更し、視覚的にわかりやすくしてくれます。

  • Google Workspaceをビジネスで活用する 第150回

    こちらもしばらく待てば、指示通り表をグラフに変更してくれる

なお一通り編集が終わったファイルは、上部にある「エクスポート」ボタンを押してPDFとしてダウンロードするか、あるいはGoogleドライブに直接保存するかのいずれかを選び、保存することが可能です。

  • Google Workspaceをビジネスで活用する 第150回

    編集したファイルを保存するには、上部の「エクスポート」を押した後にPDFでダウンロードするか、Googleドライブに保存するかのいずれかを選べばよい

GeminiでPDFを編集する際の注意点

Geminiで生成したファイルの内容が必ずしも思い通りになるとは限らないだけに、生成した内容を直接編集できるようになったことが、大きなメリットであることは間違いありません。

ただし、実際に使ってみますと、文字の編集だけなら問題ないのですが、AIを活用して内容を変更する際は1分程度の時間がかかってしまうのが難点です。

しかもGeminiにはGoogle Picsのように、事前に複数の項目の修正内容を指示した後、まとめてAIで修正するしくみもありません。

それゆえ文字のサイズや色の変更を何か所にも施すとなると、かなりの時間を費やしてしまうでしょう。AIの活用は大まかな変更に留め、それ以外の部分は他のツールを使い、人の手でこなした方が効率的な場合があることは、覚えておいた方が良さそうです。