プロシップとファーストアカウンティングは11月4日、鴻池運輸が新リース会計基準への対応に向け、固定資産・リース管理ソリューション「ProPlus+」とAI業務基盤「Steward 新リース会計基準」を採用したと発表した。約30社のグループ会社を対象に、契約書の収集やAIによる判定、リース管理、会計・税務処理を一気通貫で支援する業務基盤を構築する。

1,000件規模の契約書を収集・データ化

全国に拠点を持つ鴻池運輸では、倉庫や車両、設備などの契約書が各営業所や現場に分散し、本社での一元管理が難しい状況にあった。紙やPDF、多言語の海外契約を含む1,000件規模の契約書を収集・データ化する必要があり、経理部門のリソース不足や判断の属人化、手入力によるミスも懸念されていたという。

また、新リース会計基準への対応では、契約書を一時的に棚卸しするだけでなく、新規契約や契約の更新、解約を継続して把握・管理する仕組みが求められる。鴻池運輸は、グループ全体で継続的に運用できる基盤を整えるため、両ソリューションの採用を決めた。

契約書の集約から会計・税務処理まで連携

今回の取り組みでは、新リース会計基準への対応業務を「集約」「判定」「連携」「会計・税務処理」の4つのプロセスに整理する。

契約書の集約では、ファーストアカウンティングが提供するSteward 新リース会計基準が紙やPDF形式の契約書をAI-OCRで一括処理。電子契約サービス「クラウドサイン」ともAPIで連携し、契約締結と同時に、契約データをデータベースへ自動的に集約する。

判定プロセスでは、契約内容がリースに該当するかどうかの判断をAIが支援する。判定結果に加え、その理由を契約書の原文とひも付けて表示することで、経理担当者による確認作業と判断品質の均一化を図るという。

判定後のデータは、プロシップが提供するProPlus+の受け入れ仕様に合わせて出力し、入力作業や転記ミスの削減を図る。また、新規・更新契約を検知することで、契約の管理漏れを防ぎ、継続的な管理につなげるとしている。

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    ソリューションの連携イメージ

ProPlus+は、不動産リースを含む複雑な会計管理のほか、法人税の別表作成や申告調整額の把握などの税務業務にも対応する。Steward 新リース会計基準と組み合わせることで、契約情報の収集・判定からリース資産管理、会計・税務処理までを一貫して扱える構成とする。

鴻池運輸は今後、グループ全体の契約管理プロセスの標準化と継続的な業務効率化を目指すとしており、新リース会計基準への対応で蓄積するAI活用の知見を基に、請求書の支払業務など、ほかの経理領域への展開も検討する予定だという。