Neowinは2026年10月27日(現地時間)、「New report slams Microsoft for leveraging "dark patterns" to force people to use Edge - Neowin」において、MicrosoftがWindowsユーザーをEdgeに誘導するために10種類の「ダークパターン」を利用していると報じた。

これはWebブラウザ各社で構成するBrowser Choice Alliance (BCA)の依頼を受け、Behavioural Insights Team (BIT)が作成した報告書 に基づく主張だ。報告書はEdgeから離れようとするユーザーにMicrosoftがどのような障壁を設けているか、世界各地の事例を調査した内容で構成されるという。

MicrosoftのEdge誘導、報告書が指摘した10項目とは

BCAは、Google、Vivaldi、BrowserWorks、Operaなどが参加する連合体だ。主にWebブラウザおよび関連設定を自由に選択できる権利の保護を目的としている。

Neowinがメールで受け取った報告書は合計46ページの厚さで、Edgeの利用継続を促す10種類の設計上の問題が列挙されていたとのこと。その概要は次のとおり。

  • Bingで他社ブラウザを検索すると表示されるEdgeの宣伝。「新しいWebブラウザをダウンロードする必要はない」と案内している(出典:BIT報告書)

    Bingで他社ブラウザを検索すると表示されるEdgeの宣伝。「新しいWebブラウザをダウンロードする必要はない」と案内している(出典:BIT報告書)

  • Edgeで代替ブラウザを探すと、押し付けがましい誤解を招くバナーが表示される
  • デフォルトのWebブラウザを変更すると、「https」および「http」リンクの割り当てのみが変更される。「.pdf」のような他の拡張子については、設定アプリから手動でデフォルトブラウザを設定する必要がある
  • WindowsのSモードでは、Microsoft Store以外からのブラウザのインストールや、Edge以外のブラウザを既定に設定することが制限される。MicrosoftはSモードを廃止したと説明しているが、報告書はSモードのデバイスが現在も流通していると指摘している
  • Windows SearchのWebクエリーは、デフォルトのWebブラウザ設定に関係なく常にEdgeで開く
  • ウィジェットボードとロック画面のコンテンツは常にEdgeで開く
  • 「ニュースと関心事」コンテンツはEdgeで開く
  • OutlookやTeamsのリンクは、明示的にオプトアウトしない限りデフォルトのWebブラウザ設定を無視する
  • MicrosoftはEdgeDefectorのようなサードパーティー製ツールのワンクリック回避策をブロックしている
  • Microsoftは、デフォルトWebブラウザで開いていたタブを、ログイン時にEdgeで強制的に開き、ユーザーの選択を上書きする
  • Windowsの更新後、Edgeを既定のブラウザに戻すよう促す画面が表示され、変更を受け入れる選択肢が目立つように配置される
  • Windowsの更新後に表示される、Edgeの利用を促す画面。Microsoft推奨の設定を使用する選択肢が強調されている(出典:BIT報告書)

    Windowsの更新後に表示される、Edgeの利用を促す画面。Microsoft推奨の設定を使用する選択肢が強調されている(出典:BIT報告書)

Neowinは自社の調査で一覧にある問題の多くを確認したと報告。ただし、すべてを自社環境で確認したわけではなく、最後のシステムアップデートで既定設定がEdgeへ戻る現象は再現しなかったと説明した。

ブラウザ選択への影響と報告書の信頼性をどう見るか

ただし、報告書の評価にあたっては、調査の前提にも注意が必要だ。報告書は、ブラウザ市場でMicrosoftと競合する企業などが参加するBCAの委託によって作成された。また、調査結果はBCAから提供された資料のみに基づいており、指摘された問題の一部は特定の地域に限られる可能性があると明記している。

調査では、文献の検索・分析や執筆支援に生成AIも利用されたが、AIによる出力は研究者が検証し、品質確認を実施したという。こうした調査方法を踏まえると、報告書の指摘をすべてのWindows環境に当てはまるものとして受け取ることはできない。

一方、Neowinは独自の検証で報告書が指摘する問題の多くを確認したとしている。ただし、Windowsの更新後に既定のブラウザがEdgeへ戻る現象は再現できなかったという。報告書は、ブラウザの選択に影響するWindowsの設計上の問題を示しているものの、個々の問題の発生条件やユーザーへの影響については、区別して捉える必要がある。