この半導体ニュースのまとめ

・CPO量産のボトルネックが光学アライメント精度からテスト速度へ移行
・電気計測と光計測を統合し、複数ステーションで計測機器を共有する仕組みが重要に
・2027年にテスト基盤の融合が進み、競争軸は個別装置から統合プラットフォームへ

半導体市場調査会社のTrendForceによると、AIデータセンターにおける高速伝送需要の拡大を背景に、コパッケージドオプティクス(CPO)の量産化に向けた取り組みが加速しているという。

CPOは、光エンジンとスイッチングチップや演算チップを同一パッケージに統合する光電融合を実現する技術の1種。量産に向けては、電気特性と光学特性を連携して測定し、テスト時間とコストを削減する統合型テスト環境の構築が課題となる。

量産ボトルネックはアライメントからテスト速度へ

CPOでは、光信号を正確に伝送するため、多軸制御に対応したアライメントモジュールを用いて光学部品の位置を精密に調整する必要がある。位置フィードバックと光探索アルゴリズムの活用により、光学アライメントに要する時間は秒単位、あるいは1秒未満まで短縮されている。

一方、単一のフォトニック集積回路(PIC)を完全にテストするには、依然として100秒以上を要する場合があり、CPO量産におけるボトルネックが、アライメント精度からテスト速度へ移りつつあるといえる。

CPOのテストにはレーザー光源、光スイッチ、光パワーメーター、光スペクトルアナライザなど複数の計測機器が必要となるが、すべてのテストステーションに一式を配置すると、高価な機器の稼働率が低下し、テストコストが上昇する可能性があり、その解決策として期待されるのが、電気計測と光計測を統一ソフトウェアで制御し、光路の切り替えによって複数のテストステーションで計測機器を共有する仕組みだという。複数デバイスの並列テストも含め、異なる機器を1つのプラットフォームへ統合できるかが、処理能力の向上と単位当たりテストコストの削減を左右する。

競争軸は個別装置から統合プラットフォームへ

TrendForceは、CPOテストのサプライチェーンを、ATE、プロービング・テストインタフェース、光学・高速計測機器、テスト統合・自動化、光結合・アライメントモジュール、第三者試験・分析、パッケージング・生産テストの7分野に分類している。

  • CPOテストのサプライチェーンを構成する7つの主要領域と代表的なサプライヤ

    CPOテストのサプライチェーンを構成する7領域、各領域の主機能、代表的なサプライヤ、業界動向。アドバンテストや横河電機、アンリツなどの日本企業も含まれる (出所:TrendForce)

従来型ATEメーカーも光学計測機能を強化している。Teradyneは2025年にQuantifi Photonicsを買収。アドバンテストは既存のテストプラットフォームへ光学計測機器を統合し、2026年9月にはVIAVI、SENKOとの協業を発表した。3社はECOC 2026で、CPOモジュールの模擬生産テストワークフローも披露した。

こうした動きは、CPOテスト市場の競争軸が個々の計測装置の性能から、生産テスト環境全体を統合する能力へ移りつつあることを示す。

台湾ではGMT Global、MPI、WinWay、Chromaなどが装置やインタフェースを展開し、ASEなどの後工程企業もパッケージングと生産テストの連携を進める。中国企業も光通信機器で培った技術を生かして国産化を進めているが、ハイエンド計測機器では依然として輸入依存度が高いという。

TrendForceは、2027年をCPOテストアーキテクチャと設備投資戦略が融合する重要な年、2028年を大規模量産への準備状況を検証する時期と予測する。テスト効率、品質、コストが重視される中、複数の計測機器を統合し、量産規模のテストサービスを提供できる企業が存在感を高めることになりそうだ。