三井不動産は10月6日、熊谷組およびゲットワークスと共同して、神戸市が2005年9月まで造成用の土砂運搬で活用していたトンネル(既存トンネル)において、地中型データセンターの開発に着手することを発表した。2027年末に運用開始予定。

今回の事業では、既存トンネルが有する冷涼性、高い耐震性、外部からの接近が限定されることによる優れた物理的安全性といった特性を生かしながら、各事業者の持つ知見や技術を結集する。

遊休資産をデータセンターという新たなデジタルインフラに転換することで、急速に拡大するGPU(Graphics Processing Unit)サーバ需要や、重要データを安全に保管・運用するためのインフラ需要の高まりに対応するという。

  • 事業コンセプト

    事業コンセプト

全国の遊休地中空間を活用した複数拠点展開へ

日本各地には、役割を終えたトンネルや鉱山跡地など活用が不十分な地中空間が存在する。こうした遊休資産において新たな用途を創出し、地域の新たな価値を創造することは重要な課題だ。

三井不動産はこの事業を、日本各地に存在する遊休地中空間の新たな活用モデルの第一歩と位置付け、事業を通じて蓄積する開発・運営・技術ノウハウを用いて、全国各地のトンネルや鉱山跡地などの遊休地中空間を活用した地中型データセンターの複数拠点展開を目指す。

十分に活用されてこなかった地域資産を、AI時代を支える新たな社会インフラへと転換することで、遊休資産の有効活用という社会課題の解決と持続可能なデジタルインフラの整備を両立する。

  • 既存トンネルを活用した地中型データセンターのイメージ

    既存トンネルを活用した地中型データセンターのイメージ

運用開始は2027年末を予定

今回の事業で三井不動産は、熊谷組やゲットワークスと共同し、地下深部に位置する既存トンネルにコンテナ型データセンター設備を設置。将来的には、最大受電容量20メガワット規模のデータセンターとして運用することを目指す。初期開発では、2027年末のサービス提供開始を予定している。

生成AI時代に求められる最新のGPUサーバに対応するとともに、地下水を循環利用する水冷方式の導入など、既存資源も有効に活用。環境負荷の低減と高効率な運用を目指す。

地中空間が有する耐震性と優れた物理的セキュリティに加え、ゲットワークスが展開するシェルター型コンテナデータセンターの技術なども活用することで、自然災害や外部リスクへの対応力を高める。