電通は10月5日、電通ライブ、電通コンサルティングと共同で、都市開発事業などにおける施設・街区の価値向上と収益化を支援するソリューション「OPERATE 7(オペレートセブン)」の提供を開始した。施設完成後の運用を見据えた「運用構想」を開発初期段階から組み込み、継続的に活用される施設・街区づくりを支援する。
取り組みの背景
近年、全国で大規模再開発や都市更新が進むなか、施設や街区には空間整備だけでなく、その場所ならではの体験を生み出し、継続的なにぎわいを形成する役割が求められている。
開発事業では、建設と建て替えを繰り返す「フロー型」から、施設を長期的に活用する「ストック型」への転換が進み、デジタルサイネージやイベントスペースを活用した収益確保への関心も高まっているという。
一方、多くの開発事業では、完成後の運用や収益化を十分に検討しないまま設計、開発・施工が進む場合がある。その結果、「イベントを実施したいが動線や設備が不足している」「広告媒体として活用したいが仕様が合わず販売しにくい」「運営ルールや体制が整っておらず継続的に活用できない」といった課題が完成後に明らかになることがあるとしている。
従来の開発プロセスでは、全体構想、設計、開発・施工、運営の順に検討するのが一般的だった。同ソリューションでは、全体構想と設計、開発・施工の工程に「運用構想」を加え、広告・イベント活用に向けた来訪者体験、法規制、設備・空間・諸室要件、動線計画、運営体制、収支計画などを開発初期から検討する。
名称は、運用構想、法規・制度、体験、収益装置、空間・設備、運営システム、収支の7領域を統合的に検討することに由来する。これらの領域を横断して設計条件を整理し、完成後の運用で必要となる要件を設計、開発・施工に反映する。
役割分担
役割分担は、電通が運用構想の策定、電通ライブがイベント運営・空間活用、電通コンサルティングが事業性評価・収支設計を担う。各社の実践知を開発初期段階から設計、開発・施工に反映することで、広告媒体として活用しやすい仕様、人が移動しやすい動線、継続的な活用を可能にする運営体制などを検討し、運用面の課題を完成前に整理する。
今後は、開発背景や、施設・街区開発に運営の視点を取り入れる重要性、価値向上と収益化を両立する空間づくりの考え方をまとめたホワイトペーパーを公開する予定。電通は、事業主体や設計事務所、建設・施工会社、行政機関などと連携し、運用の視点を取り入れた開発プロセスの普及を推進。利用者に選ばれ続ける空間づくりと地域活性化への貢献を目指すとしている。


